野球はどういうスポーツか。保健体育ではベースボール型のスポーツと教える。曰く、オープンスキルの競技。(相手と技術を競うあうが、相手が邪魔をすることがある)その中でも攻守がはっきりしている競技。さらには人が得点になる競技(サッカーやバスケはボールが得点になる)といったところか。

1845年にアレキサンダーカートライトがタウンボールから体系化したということが起源とされるが、それ以前にボールを棒で打つものを起源と考えればどこまでも時代はさかのぼる。因みにベースボールだ。野球はその翻訳語で、中馬庚が名付けたとか言われる。この「野球」がいい。ケチをつけるわけじゃないが「棒球」よりも野球の本質を見た翻訳だと思う。ベースボール「塁球」でもない。「野球」だ。

 本塁(塁こそベースだが)の隣バッターボックスという扉を出て、フィールドを走る。フィールドは危険一杯だ。ベースという安全地帯に到達するまではタッチされたらアウト

これを「死」としたのはいただけないが、今と時代が違い明治では「死」は身近にあったのだろう。安全地帯はベース、これは「基地」とでもいうのか、「第一基地」「第二基地」第三基地」と「野」フィールドを人が走る動きと「球」が飛ぶ、転がる、投げられるという動きと交差するわけだ。なんとも情緒豊かな、美的な表現ではないか。

 「第三基地」の次は「本塁」ホームベース。バッターボックスを扉と書いたが、ホームベースだけは五角形。家の形をしている。まぁそれゆえHOMEなのだという。つまりバットでボールを打つことによってフィールドで危険に会いながらもワクワクする権利を得ることができ、見事3つのミッションをクリアしたらHOME INできるというわけだ。中馬?正岡子規?はこれまた見事な「生還」という訳語をつけている。