放射能汚染のマンション | 人差し指のブログ

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本を読んで面白かったところを紹介します

 

 

 

 

「日本既成権力者の崩壊」

日下公人(くさか きみんど 1930~)

株式会社李白社 2012年2月発行・より

 

 

生物に対して普通なら有害だが微量であれば逆に良い作用を示すという生理的刺激作用のことを 「ホルミシス効果」 と呼ぶ。

 

 

中世ヨーロッパの医療でも多用された方法で毒が薬になる現象である。

 

 

したがって、放射線をちょっと浴びせたほうがかえって元気になるというのは 「放射線ホルミシス効果」 だ。

 

 

放射線で人体は傷付くものの、ある一定量までの放射線なら人体は傷付いた部分を修復できるし、それによってむしろ人体は強くなるというのである。

 

 

 

これを最初に指摘したのがミズーリ大学化学主任教授のT・D・ラッキーで、二十世紀初頭から知られていた低線量の放射線による生物への各種刺激効果を膨大な研究論文を整理、分析することによって放射線ホルミシス効果」を確信し、1980年代の初めにこれを提唱した。

 

 

ラッキーは 「我々が放射線不足の状態にあるという考えは、低線量被爆が実験動物にも人間にも健康に良い刺激を与えることを示す2000を超える科学論文によって裏付けらている(略)」 と述べている。

(略)

 

 

たとえば台湾の台北で1982年から84年にかけて放射性のコバルトで汚染された鋼材がマンションの梁(はり)に使用された。

 

 

この高濃度の放射能環境にあったマンションで、その後、約20年間に約1万人が生活したが、平均被曝線量は年間50ミリシーベルトだった。

(略)

 

結果的にはこのマンションの住民の癌による死亡率は年間十万人当たり3.5人にすぎなかったのに対し、普通の環境での癌による死亡率の予測は同じく116人なのである。

 

 

慢性的な低線量放射線の被曝なら癌死亡率を低下させるように見える。

 

 

「砲撃開始」と名を付けたのですが・・・・・・・・。

10月18日 中央公園(埼玉・朝霞)にて撮影