紹介先の病院へやってきた。


この日までは、わりと普通に暮らすこともできたのに、いよいよ現実味が増してきたような感じがして、今日は何もしないとわかってるのに、緊張と不安でいっぱいだった。


もとの病院では、ちょうど左目奥の方の血管で、骨に入っていくあたりだから、開頭は難しいかもしれない、かと言って、コイルを詰めても入り口が大きいから抜けてきちゃうかもしれないと言われていた。


もし、どちらの方法でも治療できませんと言われたらどうしよう。そんな考えが頭を巡る。


病院まで歩いている途中、何度かため息か深呼吸をした。


待合室で待っていると、ご高齢の方ばかりではなく、同年代の人も見かけて、少しだけ落ち着いたような気持ちになった。


看護師さんに受付の問診で大きな声で呼ばれた時、他の人にも聞こえるような大きい声で内容も確認されたので、少しドギマギした。


しばらく待っていると、夫が合流してくれた。


何科で呼ばれるのかわからなくて、どの科で呼ばれてもわかるような位置を探して座った。


中待合室に呼ばれた。

その後、呼ばれたのは、脳神経外科だった。


緊張して先生の前に座る。


同年代位の、シュッとした先生だった。


先生が、紹介状とともに渡したCDのデータをパソコンに映している。

専門病院で見た画像は、もとの病院で見た画像よりも、同じデータのはずなのに、かなり鮮明に映っていて驚いた。


さらに驚いたのは、3ミリ位と聞いていた未破裂脳動脈瘤は、こちらの画面で測ると6ミリだった。高さは4ミリ位。


正直、うわーっと思った。

え、大丈夫なのこれって。


先生は淡々と説明してくれた。


先生によると、「5ミリ以上なので手術適応の大きさにはなりますね。でも場所はそんなにすぐ破れるような場所ではないのです。年間1%位の確率でしょうか。なので、これが70歳位の方なら、経過観察をおすすめしていると思いますが、まだ若いので、可能性が大きくなってしまうんですよね。これなら、まあ、検査してみないとわからないですけど、血管内からの治療で体への負担も少なくやっていけると思いますが、どうですかね。」


一番怖かったのは、治療できる手段がないことだったので、迷わず「治療できるなら、治療していただきたいです。」と意思を伝えた。


その後、別の担当課で、検査入院の説明と検査のリスクの話をされ、後日、病院から入院日程の連絡がくることとなった。