☆本プロからの移行☆



女流作家、眞杉静枝。彼女の波乱万丈な人生を秘書として身の回りの世話をした洋子が描く。

私は眞杉静枝という作家を知らない。
実際のところ有名な作品を残していないようで、その仕事よりも男性遍歴と晩年の奇行のインパクトがものすごい。
台湾での結婚、逃避、武者小路実篤の愛人、中村地平と同棲、最後結婚した中山義秀とも最後別れる。

我がままで自由奔放で常に不幸で、恥ずかしげもなく男性を追いつづける。
その様子は見ているのが辛くなるほどだが、彼女の強さ逞しさにはある種の清々しさも感じる。
同じように男性と浮名を流した友人の宇野千代さんと比べ、何故こうもはっきりと差がついてしまったのか・・


葬儀の際にも、誰にも悲しまれず遺書にすら難癖つけられる彼女の人生はあまりにも哀しすぎた。