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題:Where The Wild Things Are (かいじゅうたちのいるところ)
公開日:2009年10月16日
監督:スパイク・ジョーンズ
あらすじ:マックスは空想が大好きな男の子。お姉ちゃんとお母さんの3人暮らしだが最近お姉ちゃんは友達とばかりで自分をかまってくれず、お母さんは新しくできた恋人の前でマックスをしかるばかり。それに怒りをつのらせたマックスは夜、家を飛び出し水辺にあった小さな船にのってにげだす。そしてマックスがたどり着いたのは見た事もない怪獣達がすむ島だった。怪獣達はマックスをみつけると決められたルールによりマックスを食べようとする。そこで空想が得意なマックスは自分が王様だと嘘をつき怪獣達たちを信じ込ませる。わがままで自分の事ばかり考えていたマックスが、感情が素直な怪獣達と過ごす事で自分を見つめ直す物語。

〈感想〉
とにかく絵本の世界観をそのまま実写にしたかのような映画だった。
この原作は元は絵本でその中でも怪獣達やマックスの着ているオオカミの着ぐるみのような服はとても独特に描かれていて、映画の中でもそれをすごく大切に表現しているのがよくみれた。とにかくかわいい!怪獣達なんかをみると、その毛のふさふさ、ふわふわが目に見えて、ああさわりたいとおもってしまった。怪獣達はCGとマッペットと両方をつかっているためかとても表情豊かで、楽しそうな顔も悲しそうな顔もすごく豊かだった。主人公の男の子も、撮影の間役者だけでなく、ほかのスタッフの子供達に囲まれて過ごしていたらしく、表情の少年らしさやセンチメンタルな表情がとてもよく現れていた。
絵本には映画のように細かく設定など書かれていない中、よく映画化に踏み込んだなと思いました。世界的にとても愛されている絵本なだけに、それを実写化することや絵本にない部分を写してしまうのはとても難しく怖い事だと思います。本は想像できます。声もキャラクターの細かい仕草もすべて人それぞれにイメージを持っています。しかし映画は違って見せるものがすべてなのですべてを見せなければいけません。だからこそ実写化したときにそこの違いがずれてしまうのでは、というのは本当に私だったら恐ろしいです。しかし、そんな中本当に良く絵本の世界観を壊さず映し出したと思います。本に亡い部分がおおいので、なんでそうなった?と思ってしまう部分もありますが、それを差し置いても主人公の心の成長はみていてこちらも切なくなってしまいました。
自分が子供に戻ってしまうようなとても美しい絵本な映像でした。
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題:James and the Giant Peach (ジャイアントピーチ)
公開日:1996年4月12日
監督:ヘンリー・セリック
あらすじ:イギリスにすむ主人公ジェイムズは、ある日両親がサイ(動物)に襲われてなくなってからというものいじわるなおばの姉妹の家で召使いのようにされていた。そんな彼の夢はかつて父がずっと話を聞かせてくれた「夢のかなう街、ニューヨーク」にいくことだが、しおば達のもとで日々のご飯にありつくのがやっとなジェイムズにはそれは遠い夢であった。ある日ジェイムズはいつものように庭の掃除を命じられそとにいると見知らぬ老人が夢が叶うという緑の光る芋虫のようなものをもらう。ジェイムズはそれを大切に運ぼうとするが誤って落としてしまい桃の木に潜り込んでしまう。すると桃の実がみるみるうちに大きく成長しついには家と変わらない大きさまでになる。意地悪いおばたちは桃を見物料に金儲けをしはじめるなかジェイムズは桃に近寄る事すらゆるされずにいた。しかしたえきれず桃にかぶりつくとジェイムズは桃の中にすいこまれる。そしてその中にいたのはジェイムズと大きさの変わらない個性的な虫たちだった。そして彼らもジェイムズもおばたちから逃げるため桃を木から切り離しニューヨークをめざし桃に乗ってうみへと飛び込む。

〈感想〉
ナイトメアビフォアクリスマスを手がけた監督ヘンリー・セックとティム・バートンが組んだ夢あふれる感動的な映画でした。
まず一番にびっくりしたのが映画のはじめと終わりは実写なのですが桃の中に入ってからのジェイムズたちは全部ストップモーション(静止画を何枚もとってぱらぱら漫画見たくしたものをアニメーションにしたもの)でできていることです。どう二つを結びつけるのかと思うかもしれませんがそこをうまくスムーズにしているのがストップモーションである事だと思います。これでCGなどだとどうしても質感やリアルな雰囲気に差がでていたとおもいます。ナイトメアビフォアクリスマスでも同じくストップモーションを使用していましたが本当に気の遠くなる細かい作業の成果はあたたかかく素晴らしいものでした。
話の原作は小説で、とってもかわいらしいファンタジーです。桃のなかでたくさんの虫と出会うのですが彼らもまた個性的で、かれらが抱えているそれぞれの問題や主人公ジェイムズの問題をニューヨークへの旅で解決していきます。子供に伝えるメッセージながら大人になっても彼らの心の成長は人として大切なものなど考えさせられる内容でした。ただ一つだけ私が残念に思ったのがストーリーの最後で心の優しい主人公が意地悪なおばたちにたいしてあいつらが悪い奴らだという様な発言をしたところです。ずーっと素直でいた主人公のキャラクターからどこか悪い面が見えてしまったように思えました。しかしそれを差し置いても、ティム・バートン手がける映像やキャラクター達は魅力的でした。
ストップモーションは人形の位置を少し変えては撮影しまた少し変えてはの繰り返しで本当に根気のいる作業です。でもだからこそ、実写のような優しさやあたたかさが生まれるのだと思います。この映画ではそんなよさがストーリーの不思議さとあっていて楽しめました。
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題:Micmacs à tire-larigot (ミックマック)
公開日:2009年10月28日
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
あらすじ:少年時代に地雷を探す仕事をしている主人公の父を地雷で亡くしてしまう。そんな主人公バジルが大人になり、ビデオ屋でアルバイトしていると外でカーチェイスをする車とバイクを目撃する。不運な事にその際に不発した銃の弾が頭に当たり病院へとはこばれる。弾を摘出すれば意識障害、とらなければいつか何かを引き起こすかも。そんな運命をコインできめられバジルは弾を頭の中に残したまま退院する。しかし彼が戻ると仕事はほかのものに奪われていてホームレスになったバジルがであうのが同じく不思議な特技をもつホームレスの仲間達。彼らのもとで生活をはじめると、ある日自分の父を殺した地雷をつくる会社と自分のあたまにある弾をつくる会社が向かい合わせに建っているのをしる。彼らに復讐する為、バジルと不思議な仲間達のおもしろおかしいイタズラが始まるのです。

〈感想〉
アメリの監督の作品ということもあり、映像もすこしレトロでかわいらしく、そのストーリーはこころあたまるものでした。
フランス映画は私の中で日本の表現と少し似ている気がして、そしてそれ以上にどこか哲学的で独特の雰囲気を持っているイメージなのですが、まさにそんな映画でした。アメリの監督らしく、どこかレトロでトイカメラを通したような濃くあたたかい色合いで出来て、キャラクター達が一人一人チャーミングで、あるものは発明の天才。あるものは超軟調体質。あるものは絶対数字をもっている。その特技はどこか変わっていて、そんな彼らのする事なす事にくすくすと思わず笑ってしまいました。悪役の二人も本当に恐ろしくみえるのに数々のいたずらに踊らされている姿は見物です。映画の原題の意味の通り”大量の悪ふざけ”がてんこもり!作品自体のテンポもよく本当にきもちよく見れる映画でした。
フランス映画はどこか気難しそうなイメージがある気がします。それはフランス語の独特な発音だったり何かをオマージュしたセリフだったりそういうものがちらっとでてくるから見ている側も構えてしまうのかなと思いました。(もちろんすべてのフランス映画がそうではないです)わたしの中のイメージでハリウッドの映画は目的がはっきりしていて主人公がそこに向かってどーんと進んでいき、フランスの映画は目的が淡く存在して、主人公はその周りを囲いながら覆っていくというものがあります。日本映画はどちらかというとフランス映画に近い気がするので、日本人はフランス映画の雰囲気なんかは好きなんじゃないかなと思います。それにアメリカにはないヨーロッパ独特の映像も今の若者達の好みには当てはまる気がします。フランスの映画にはとてもかわいらしくて人間の奥深くを表現しているものが沢山あるのでもっとスクリーンで見れるように普及すれば良いなと思います。
監督ジャンはエイリアン4も監督しているが、今回のミックマックやアメリのようなほんわかした映画も撮れて本当に尊敬します。ジャンルを一つにしぼることなく、自分がやりたいと思ったものに挑戦するのも良いのかもしれないと思いました。