★★★★☆


この映画は、誰かに怒られることを恐れていない。



前作でホワイトウォッシュされた黒人宇宙飛行士の娘・オビが、今作の主人公。

核戦争で地球は崩壊し、生き残った人々はかつての月面ナチス基地でギリギリの生活を送っている。

枯渇するエネルギーの打開策として提案されたのが、「聖杯」と呼ばれる万能アイテムを地球から持ち帰ること。


かくしてオビは、軽薄なロシア人アレルギー体質のハゲマッチョ、そしてアップルの創始者を崇拝しiPhoneを脱獄させるやつ絶対殺すマンと化したジョブズ教の信者達を引き連れ、一路かつての地球へと旅立つ。



キャッチコピーにもある

「ナチスが恐竜に乗って攻めてきた!」

 は文字通りの意味で、

荒廃した地球を牛耳るヒトラーとその部下達が、恐竜に乗って襲いかかってくる。


この部下達というのがかなり濃いメンツ。

ウサマビンラディンとローマ法王は敵を追いながら宗教戦争を始めるし、

サッチャーはロシア人を「この社会主義者め!!!!」

と罵倒。

ザッカーバーグは猫と男性器を世の中に蔓延させ人類の偏差値を下げることに成功したとして讃えられている。



ここまで書いていて正気を疑うような設定ばかりだが、

これを本気で映像化しようと思ったスタッフを心から尊敬する。


名前を出すのがアウトなのか、ヒゲの総統のことは終始

「あのバカ」「バカが戻ってきた」

と、返って一部の信奉者の反感を買うような呼び方をしていたので、

この映画のスタッフは既に何人かお亡くなりになっているかもしれない。



聖杯で全てを解決させる力技のラストは、

雑すぎるだろ!!

と全力で突っ込みたくなったが、

まぁ、この映画はこれくらいでいいんだよな……と妙に納得してしまう自分がいるのもまた事実。



前作で、ボインボインの金髪ナチス美人だったレナーテが、今作では病弱な設定でかつての面影がなかったのがちと残念。



ただ、総統が乗る恐竜にドロップキックを食らわせるシーンは圧巻。




まさかの3作目の製作も決定しているそうで、あのラストから次にどう繋げるのか楽しみ。

怖いもの見たさもあるかも。