愛馬レイデオロが競走馬引退となりました。

そんなラストランの一戦。いろいろな思いはあったことは確かですし、前日寝る前に頭の中で何度シュミレートしても、レイデオロが勝つ画しか出てきませんでした。

朝、パドックで見た横断幕、嬉しかったですね。

その後はずっと指定席で飲みながら過ごしてました。なんだかあっという間の時間にも感じられました。

レースが迫り、パドックの様子をモニター越しに見ると、やはり優しい眼になっていました。本当は3連単1着固定総流しで勝負するつもりも、この時点で馬券は控えめに。

レースの始まる5分ほど前からゲートを出るまでの時間、目の前のモニターを見ながらなんだか寂しい気持ちに急になったんです。

レース内容は振り返りません。7着。充分です。ゴールまでレイデオロだけを追ってましたから。リスグラシューの圧勝も後で知りました。


レイデオロのレースは記憶も新しい、何度も見てきたこともあって、すべてのレースがもう見なくても思い出せます。これまでのレースを頭に浮かべながら書いていこうと思います。

新馬戦。愛馬初の2歳新馬勝ち。センスある走りから、クラシック戦線で戦える、そんな印象がありました。

初めて現地応援となった葉牡丹賞。中山の急坂を駆け上がる脚。全てのレースで1番の衝撃。G1に届く、家族全員でびっくりして思いを強くした走りでした。

2歳最後はホープフルS。まさか愛馬がこの日に走るとは想像もせず、某有名温泉地の駅前でワンセグを囲んで。自信が確信に変わる。人様の言葉を借りたらそうでした。

無敗で挑んだ皐月賞。中間の不安から直行となり。ただ、ゴールを通過してからの脚。この時点で次の夢の舞台の勝利が手に入ったと、気が早いながら周囲にそう言っていました。

そして東京優駿、日本ダービー。4角先頭でスワーヴリチャードを押し切るとだけ考えていて。道中はともかく、本当にその通りになり。一口馬主を始めた時からの夢が実現しました。2017年5月28日は忘れられません。

ダービー馬としての秋初戦は神戸新聞杯。こういうレースをしたらレイデオロはもう負けないよ。まさにそんなレース運びで。そういえば、ちょうどブログを始めて最初の愛馬のレースとなりました。

3歳時のジャパンカップ。スタートから1コーナーの位置どりが全てでしたね。最後まで頑張ってくれましたがシュヴァルグランには届かず、悔しい1戦。

4歳初戦は京都記念。バルジューJKへの乗り替わり。馬場を気にしてか、いつもの脚が見られず。初めて後ろから差されるレースともなり、次のドバイへの不安が高まり。

2018年のドバイSC。気持ちの難しさを、また、海外競馬の厳しさを感じたレースでした。

立て直しが図られ、秋初戦はオールカマー 。このレースはいろんな意味で負けられない一戦。初めて口取りが当たり、そして一緒に記念撮影ができました。まだまだ、という思いが。

続く秋の天皇賞。中間の不安は関係ないというような走り。強力ライバルたちを府中の2000mで完封した意味。大きなG1勝ちとなりました。

ファン投票1位、1番人気で臨んだ有馬記念。レース直前の雨が悔しく、口取りの集合場所で待っていた私は心から崩れ落ち。でも、このレースでもう私の一口馬主としての人生はピークを超えたことも分かりました。

5歳初戦はリベンジを狙ったドバイSC。レース直前の入れ込み、レースではカメラ目線で車を追いかけ。厳しさだけを感じた内容でした。

復権をかけた宝塚記念。道中の行きっぷりが悪く、直線も流れ込んだだけ。輝きを取り戻すには至らず。

前年同様、秋の初戦はオールカマー。中段やや後ろからの展開。着順こそ落としましたが、前に向ける、そんな一戦にも感じました。

2年前のリベンジの機会をもらえたジャパンカップ。1番人気を背負いましたが、まさかの大惨敗。馬場が嫌なことはわかってました。ただ、精神面かなとも。

そして昨日の引退レース。

大きな怪我なくここまで競走生活を続けてこれたこと。やはりこれが素晴らしいことで、簡単にいかないということが分かるので何より嬉しい。

もちろん、最愛の牝馬レディブロンドの孫、愛馬ラドラーダの仔という点で気持ちが入ったことは当然にありますがそれは与えられた事実の一つに過ぎません。

生き物、馬ですから、繰り返しますが無事に来れたこと自体が嬉しいですし、ルメール、バルジュー、福永、ビュイック、三浦JK、みなさんへ感謝したいですし、育成からここまで育てて管理してくれた関係者の方々、本当にありがとうございました。

今度は社台SSの中での厳しい戦いが待っているわけですが、順調にいけば2022年の募集馬となりますかね。今度は「父レイデオロ」の仔を楽しみにします。


最後に。

私の夢を叶えてくれた馬。この馬にかけてきた以上の気持ちを持つことはもうありません。

昨年の有馬記念で私の一口馬主は心の中で一つの大きな区切りとなったこと、ちょうど一年前に書きました。私の一口馬主という趣味においてはもうこれ以上のことはないと言い切ってしまってよい経験もさせてもらいました。それだけ充実した時間でした。

最後の走る姿を見届けることができてよかったです。

レイデオロお疲れさま、ありがとう!

「22日の中山競馬ではスタートで後手を踏み後方からの競馬。腹を括り最後に賭けるが、ジリジリとした伸びに留まり7着。」

※写真、一部内容はキャロットクラブより転載の許可をいただいて掲載しています。