父親は無口な人だった。

母親と18離れてるからかなり高齢な父親。


父親は私のことが見えてないように扱った。

私が部屋にいても電気を消したり、鍵を持たせないで外に出して鍵を閉めたり。


とにかく空気のように扱った。

上3人のことはそれなりにかわいがってようにも感じる。

父親にとって私はいらない子だった。


でも父親のおかげで1人で何でもするようになれた。

仕事をして、ご飯を買って。

幸い友達もいなかったから働き詰めることができた。


父親のことはあまり知らない。

話をしないから、どんな声でどんな顔かも思い出せない。


そんな父親も4年前に亡くなった。

酷い話だけど、全く涙は出なかった。

父親の親戚には親不孝者だと影で言われた。

どうでもよかった、ただひたすら葬儀が退屈だと感じた。


母親と違って恨みもない、ただ何も無い。

死んだ父親の顔を見て、こんな顔だったんだって思った記憶はある。


さよなら、いつまでも思い出さないで生きていきます。