2歳か3歳かそこらの話。

僕はどうしようもないほど泣き虫でした。



ある日、家の庭にあるすももの木の根元に、とてもきれいな形をした石を見つけました。

それはまるで川原の小石のような。
家の近所には海があって、ただ流れの速いその海には、丸い石なんてなく、ごつごつした岩ばかり。

あまり見たことのないきれいな石に、思わず頬ずりしそうになったけど、

「この石洗っちゃろう!(方言)」

「この石洗ってもっときれいにしちゃろう!(方言)」

と、庭から洗面所へ。

ゴシゴシゴシゴシ。
石を洗います。
ゴシゴシゴシゴシ。

よほど泥でも付いていたのか中々きれいになりません。

流れるはただただ茶色い水ばかり。

それでも洗い続けていた僕は、匂いを嗅いでみます。

そして僕はびっくりして泣き出してしまいました。

その石はなんと猫のウンコ。

頬ずりをしないでよかったと思う僕、
信じていたものに裏切られてしまったショックを、ウンコという形で味わってしまった僕、
でもやっぱり頬ずりしてみようかなと思う僕、
この臭さを糧に今後の人生を歩んでいこうと思う僕、

いろんな思いが交錯して泣き出してしまいました。


そんな泣き虫だった3歳のあの日。


◎今日の一口メモ◎
ウチの地元(かなり地域が限定されると思う)では道に落ちてるカラカラに乾いたウンコの事を

「カラポン」

と呼ぶよ!