結城市の歴史 近代結城のなりたち

引用 参考書籍 結城市史 第六巻 近代現代通史編 発行:結城市  編集:結城市史編さん委員会

P760

結城紬織物業の統制と廃止(1)

生産の統制

日中戦後、経済統制の進展とともに結城紬の生産統制もしだいに強化されていった。

商工省は1938年(昭和13)3月1日には綿糸配給統制規則を公布して繊維産業の

統制に本格的に乗り出し、翌年1月23日には糸配給統制規則を公布し(a)、

原料糸の全面的な統制に乗り出した。紬糸は統制をまぬがれたが、統制下にあった

綿糸をはじめ関連諸材料が次々に統制下に入っていった。同年4月4日には作業上

で生じた余り糸(綿糸など)も配給制とし(それまで生産者に譲渡を許可していた)

その取扱人=<特定商>に水戸市馬口労町の富田伝兵衛が指定された(b)。

紬生産に必要な<のり><くぎ><木炭><染料>なども次々と統制になり、

生産実績に見合って配給された。染料は下館町の関彰商店より配給された。

 

(a)2月1日実施

(b)鈴木家史料より

<結城紬織物業の統制と廃止(1) 終わり>