出会いと別れ | 翡翠の小箱

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私が人形を作り始めてからすぐに、Aちゃんと出会った。

Aちゃんはずっといろいろな創作活動をしてきた人で、人形も私と同時期に始めていた。
創作初心者の私にあれこれアドバイスをしてくれた。
親しくなるにつれて、プライベートの事も知るようになった。

ぶつかる事も沢山あって、絶縁状態になってしまった時期もあった。


Aちゃんは鬱病だった。とても深刻だった。

私がどうにか出来る事なんて何もなく
ただ話を聞いて答えての繰り返し。
それでAちゃんが救われる事などなかった。

約二年半、とても濃い繋がりがあったと私は思っている。
Aちゃんにとっては、鬱々した波を私にぶつけるだけだったかもしれないし、私が気のきいた答えが出来ない事にイライラしていたかもしれない。
何の助けにもなってないと言われて、心が折れたりもした。

Aちゃんは
死んでしまった。

人形を交換しようねと約束したのに

遊びに行こうねと約束したのに。

1人で逝ってしまった。

Aちゃん。
今いるところは、辛くないところですか?


Aちゃん
やっと安心して眠れるのですか?

もうどこも苦しくないし、幸せなのですか?

Aちゃん

もう
お話できないんだね。

私は生きていくよ。
人形を作りたいから。

Aちゃん。
さようなら。