あれは3-4歳の頃だったか、おぼろげながら残る記憶、間違いなく50年以上前のこと。
夜寝ていると母親に揺り起こされ「近くの川があふれて洪水になりそうだから避難しよう」と。わけもわからず自宅から数百メートル離れたちょっと高台にある親戚の家に連れて行かれたことがあった。両親はその後いなくなったので自宅に戻り川の様子など見に行ったのかもしれない。自宅から100mも離れていない人吉市内を流れる球磨川の支流、山田川。この川が氾濫すれば間違いなく(当時平屋の)自宅は屋根まで浸かってしまう。
その時は幸い氾濫せず被害にあうことはなかったが本日この写真を撮った橋は当時木製で跡形もなく流されてしまっていたのを思い出す。今日はかなり水位も下がっていたが昨日は危険な状態にあったに違いない。
金曜日は広島出張で泊まり、土曜日は広島で久々に野球探訪でもしてみようかと画策し早朝に目が覚めてtwitterを見ると検索トレンドのトップに「#球磨川氾濫」というキーワードがあった。「どういうことか!!」と慌ててTVを見ると故郷・人吉が大変なことになっている。これは野球どころではない、急ぎ福岡の現在の自宅に帰宅、TVのニュースとtwitterにかじりつくようにして情報を収集した(結局、広島も雨、見に行こうとしていた社会人のオープン戦は中止(-.-))。でもヘリからの空中の情報だけで詳細がわからないし実家に電話しても固定電話はまったくつながらない。やきもきしながらいろいろ情報収集しているとtwitterでこの画像を見た。
これは冒頭の山田川のやや下流、当方の実家と同じ町内の様子である。まちがいなくこの写真に写る地域は川の氾濫で浸水しているように見受けられるがこの先数百メートルにある実家の状況がわからない。この写真を熊本県内に住む弟と共有した時にともに「これはまずい」という認識で一致した。50数年前は氾濫せずに済んだ川がついに決壊したかもしれない。当方の記憶の及ぶ限りではこの川が氾濫したことはない。当方も弟もすぐに実家に向かおうとしたが高速初めいろんな道路が通行止めで寸断され実家へ向かう術なし。となると後はただ祈るばかり…。
今朝になり高速の通行止めが解除されたことがわかった。本日は待ちに待った糸島Eの開幕戦だったが早朝に欠席連絡、一路人吉へ。高速は交通量も少なく順調に進んだが人吉ICが近づくにつれ災害救助や電気工事関連の車などが増加、人吉IC出口は結構な渋滞。実家からはちょっと行き過ぎる形になるが最近できた1つ先の人吉・球磨スマートICで高速を下車、結果、球磨川を渡るルートで実家へ戻ることになった。昨日、数か所で大氾濫を起こした球磨川、水かさはかなり引いていたもののその傷跡はしっかりと城址の石垣にも残っていた。
日本三大急流の1つにも数えられる銘河・球磨川。そもそも人吉盆地はこの球磨川を中心にその沿岸に沿うように細長く街が形成されてきた街のように思える。大昔から何度も氾濫している川のようだがこの川の恵みがあったからこそ人吉・球磨は発展してきた街なのかもしれない。必ず校歌の歌詞にも登場する川、人吉・球磨の一番のシンボリックな存在。でも暴れられると厄介(*_*)。
その球磨川にかかる川の欄干には流木や枯れ草がびっしり。
昨日の球磨川の水位の高さ、流れの強さが慮られる…。TVのニュースで見る限りは完全に水没したといってもいい球磨川流域沿いの人吉市街中心部、自宅にたどり着くまでの光景も目を覆いたくなるようなところばかり。それに加え上空に飛び続けるヘリコプターや町中を行きかう救急車や消防車のサイレンの音が絶え間なく鳴り響き、なんかとても物々しい雰囲気が一杯。慎重に実家までの道程、車を進めた。
低く沈んだ道路部分は車のタイヤがほぼ沈んでしまうくらいの深い水溜まり。
信号が消えたままの交差点。
店舗周辺に橋の欄干同様、流木や枯れ草が積み上がったコンビニ。
そしてとにかく一旦水が引いた球磨川流域近くの場所は見渡す限りの泥の山である。
完全に屋根まで水に浸かったと思われる車。
当方の実家と同じ町内、先の「これはまずい」と弟と認識が一致した鉄橋近くのタバコ屋さん、土砂が家屋の中に奥深く入り込んでいる。
その先もどこまでが道路でどこからが路肩なのかわからない状態。
そんな中、(さすがにカメラを向けるのは心が痛んだが)家の中に入り込んだ土砂や濡れた家財道具を外に運び出す方々が多数。一般家庭、幼稚園や保育園、理容店や家電販売店、食品関係の販売店などなど…。状況がよく飲み込めていないのか長靴はいて積み上がた土砂に足を踏み入れお父さんお母さんに叱られている幼児などの姿も見かけたが、そうやって片付けしようとされている方々の背中にも容赦なく雨は降り続く。今日は福岡の自宅近辺もほとんど雨は降らなかったようだが人吉と同じ熊本県内でも菊陽町では社会人のオープン戦、山鹿では大学リーグ戦の代替試合も開催されたとのこと。あらためて熊本って広いなーなんて思う反面、雨の降り方が局所的に強く降り、ある特定の地域だけに大きな被害が出る、なんかそういう天候の怖さも感じさせられる。
さて実家は幸いなことに浸水の難を逃れた。球磨川沿岸からは2㎞弱のところにある家だがほんの数百メートルの差。
冒頭の山田川と球磨川は市の中心部で合流するがそこはもともと地盤が低いようでその辺から一時的に水量が増えた濁流が市の中心部へとあふれ出し、その後どんどん浸水が進んでしまったようである。「国宝」阿蘇青井神社、市の中央郵便局、県メイン銀行の支店、人吉ーの規模の温泉旅館、いつも観光客の行列ができるうなぎ屋(←当方は未だ行ったことがない)…、みな市の中心部、球磨川流域沿いにある。
被災された方々にはお見舞い申し上げるぐらいしか今はできないがまずはとにかく雨やんで欲しい。
「いち早い復興を」とかまだ言葉に出すには早すぎる感さえある。
とにかく雨があがって片付けが進むことが復興への第一歩。
秋には紅葉美しい城跡の脇を穏やかに流れる球磨川に戻ってきて欲しいと思う。
今日は人吉だけでなく熊本市内はもちろん福岡県、佐賀県、山口県などからも支援の救急車両が駆けつけてくれているのを見かけた。
当方にできることがあればもちろん協力していきたい。
美しく、静かで、ゆっくりと時間が進む町・人吉球磨。
ここ10日くらいホッとするような故郷の夢を数回見た。
どんな状況においても故郷はやはり故郷である。
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さてこんな投稿の最後に申し訳ないが今週初、福岡でもようやく「ホームラン」を手にすることができた。
甲子園が中止となった今年、例年通りこういう雑誌が出版されたのは本当に嬉しい。九州の状況は…なるほどなるほど、加来慶祐さんが書かれた記事、当方が勝手に「今年期待の選手」と正月に投稿した記事などと見比べながら当方の見る眼もまんざらじゃないなとか思いにふけったりしている(^-^;。すると岡山でいい記事を発見した!
残念ながら写真は掲載されていないが糸島EのOBの名が記載されているではないか(^.^)。
野球の技術云々の前に野球に対する考え方、取り組み方でちょっと際立っていた選手だったかもしれない。
各地区の「代替大会」も徐々に開始されているが福岡の親元離れて遠い岡山で頑張った高校生活の集大成になるような大会になってくれればと思う。
もちろんその他の糸島EのOB達の活躍にも期待。
さて現役チーム、今日の開幕戦の結果はどうだったのだろうか???
勝ち負け以上に試合内容が気になったりする…。















