ミポリンが死んだ

といっても
わたしは南野陽子のファンだったが
わたしの中学時代の親友で
『信友』と書いて親友だよね

と言い合った親友が、
ミポリンの事を死ぬほど愛していた。
もちろん、
わたしの事も
大切に愛してくれていた。
いつも
わたしの顔を見て、
「可愛い
」


と言ってくれた。(←顔だけかーい)
手紙も
毎日のように交換し、
この世で唯一
わたしの長文を
腹を抱えながら
最後まで読んでくれる
貴重な存在だった。(←それは絶対
)

ある日
わたしは、
ミポリンの存在に
ヤキモチを焼いて(←あんただって南野陽子のファンやったやろーが
)

だが
期待を込めて
甘えるように
親友に問いかけた。
「わたしとミポリン,
どっちが好きなの
」


いつもニコニコ
優しかった親友が、
あんなに困った顔を見せたのは
後にも先にもなかった。
それでも
親友は、
しっかりと
自分の意思を述べた。
「ミポリンは,
わたしにとって,
神様みたいな存在だから
」


わたしにとっては
悲しい回答となったが、
聞かなかったフリをして、
その後も
中学卒業するまで
仲良く
信友として過ごし、
2人で
卒業遊園地にも出掛けた。
それなのに、
わたしの母が
言ってきた。
「あの子は、
マスコミのスパイだから、
もう付き合うのはやめなさい
」

「…
」


今なら全てがわかる。
母は当時、
ASDからくる
統合失調症を発症しており、
自分達に近付いてくる人は
全員マスコミの回し者で、
家に遊びに来る友達は
盗聴器を仕掛けに来ていると、
探偵を呼んで家中調べさせていた。
もちろん、
ただの一般人の家庭に
盗聴器を仕掛ける者など
いるはずもなかったのだが。
まだ中学卒業したばかりの
子供だったとはいえ、
母の言う事を
信じてしまった。
言われた事を
鵜呑みにして
騙されてしまう
というのも、
ASDの特徴らしい。
信友と書いて親友
と言い合っていたのに、
わたしは親友を疑って
心を閉ざしてしまった。
違う高校に行っても(←向こうは学級委員長の優等生だったからね
あんたは夜中不良と朝までタバコ吸いながら徘徊してたからねー)

その子は
わたしの誕生日に
花束を持って来てくれた

それなのに、
その子に
何も言わず、
引っ越してしまった。(←駆落でしょ
)

しばらくして、
また連絡を取り合おうと
新しい住所を書いた手紙を持って
その子の家の前まで
行ってみたけど、(←こわっ
)

違う苗字の表札が掛かっていた。
ミポリンが死んだのを
テレビで見て(←テレビ好きやな
)

その親友を思い出し、
涙が止まらない

けどその親友は、
もっと泣いているのかと思うと
また涙が止まらない

今どこで何をしているのか
わからないけど、
死ぬほど落ち込んでいるだろうから
また笑える日が来る事を
心から願っている



涙で目が見えないので、
今日はこの辺で(←って今日2回目の投稿で十分やっちゅーねん
)
