町の図書館の貸し出し、返済期日が来た、
あと数頁残してしまったが、
お返しする規則だから、返済した。
 そのあと何を借りるか、絞って図書館へ行っていないから、
迷いに迷い、「峠」を借りてきた。
これが3回目になる、若い頃に単子本、昨年また単子本。
しかし、河井継之助を覚えているが、他は覚えていない。

 河井継之助のことは、教科書で習ったから、
長岡藩だから、読んだのでもない。
峠は、三国峠だからだ。
 この、「三国峠」は、親父につながるのだ。
父は、子供の頃、船を操り、田畑を耕作する、百姓の仕事がいやで、
東京へ、3度にわたり、家をでて三国峠を越えたのだ。
2回は、上野で警察に捕まり、家へ返された、
3回目は、親が諦めた。
 その話を聞いているので、峠に興味をもった。

 司馬遼太郎さんは、この男を通して、侍を書きたかったようだ。
この国の行く末を考え、行動する、継乃助。自己の家とか、名誉とかでなく国を思い、行動する継乃助は、変わった男としか評価されない。
最後には、戦争という道を選ばされる、継乃助。
 作者は、戦争肯定派ではなさそうだ、
そうしたらなぜ?
この作者は、この国の行く末を案じているようなのだ。

 上意下達で動く組織に、安住する役人や、国民にそれでよいのか?
と、問うているようだ。

 それにしても、久しぶりの越後の言葉、山地名がちりばめられて、懐かしい小説だ。読みきろう。
 
 きょうの徒歩数は(7252)歩でした。