ひろゆきのブログ

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悲しむヒマもなく、葬儀の打ち合わせに出掛ける。

母を東京に呼び寄せて1年しか経っていないので、
やはり横浜で葬式を出した方が、参列者には優しいだろう、
と考えて、父の時と同じ葬儀場にお願いして、亡くなった日の
早朝、その葬儀場の寝台車が聖路加国際病院まで迎えに来てくれた。

聖路加国際病院の霊安室の出口から、お袋を載せた寝台車がゆっくり走り出す。
それに合わせて担当してくれたナースがお見送りに深く頭を下げてくれていた。
それを見て、ちょっとウルっと来た・・・

本当に、献身的に、時に職務を超えて精神的に俺たち親子を支えてくれた。
感謝してもしきれない。素晴らしい病院だった。本当に・・・
我が国の緩和ケアの第一人者が主治医になって下さったし、コレ以上
何も望む事は無く、正にこの上は無いのではないだろうか・・・

病室に戻ると、母が寝ていたベッドがポツンと有って、いつもと同じ光景
なのに全く違う様に思えてた。

少し、空が明るくなって来ている。
荷物を整理して、家に送ってもらう手配をして、今日の担当ナースの皆さん
にご挨拶をして、病院を出る。

まずは家に帰ろう・・・風呂に入って、時間を見て親族に連絡だ・・・

母が亡くなった瞬間から、葬儀の準備は始まっている。

実感する余裕は無いまま、まずはお寺に電話する。
住職のスケジュールを押さえないと、焼き場の予定を
決められないのだ。

次に親族に電話を入れる。
驚かれる・・・泣かれる・・・

友人関係にも連絡する。
驚かれる・・・泣かれる・・・

そうこうしているうちに、横浜の葬儀場から連絡が入る。
ご遺体の安置が無事に終わった事。今日の打ち合わせが
午前中でも可能な事など。

細かい事を早く決め、斎場のスケジュールを押さえないといけない。
なにしろコッチは透析患者で、一日置きに病院に行かなきゃならず、
しかも東京に住んで横浜で葬儀だから、上手くやらないと大変な事に
なる・・・

横浜まで、急遽の事、車を借りている時間も無く、バイクで行く。
途中、首都高湾岸線の東京港トンネルで少し渋滞する。
季節は秋へと変わり始めているけど、高速で渋滞にハマると
エンジンの熱が足に来てイライラする・・・

走り始めれば秋の風を感じながら、横浜までの軽いツーリングだ。

正直久しぶりだ。自分の会社、自分の病院、母の病院以外の道へ
このバイクで乗り出すのは・・・

つばさ橋、ベイブリッジを渡り、実家が近づいて来る。
自分の産まれた故郷・・・
母が亡くならなければ、この時期に来る機会は
中々ないかもしれない・・・

予定より早く着いたので、葬儀場に行く前に、懐かしい
子供の頃を過ごした街をバイクで走った。

少し、肩から重荷が取れた気がする。
もちろん、これからする事はたくさんあるし、
何も終わってない事は分かってるけど、
この先、看病に当てていた時間はもう無い訳だ。
少しだけ、自分が自由に使える時間を、今すでに
使っている自分に気付いたからか・・・