七瀬視点


気がつけば、時計の針はてっぺんに差し掛かりそうだった。


七瀬「あ、もうこんな時間や。そろそろ迎えが来てる頃やから。」


さくら「そっか。じゃこのゲームの続きは今度だね。」


七瀬「うん。ななも練習しとくなぁ。あ、それと今日はいつもの駐車場が使えんで、別のとこ停めてるんよ。」


○○「こっから遠いのか?」


七瀬「まぁ遠いかな。」


○○「じゃ、送ってくよ。」


七瀬「ほんま?」


さくら「あ、私も……


○○「ばか、さくらは明日も朝早いんだろ?先に休んでろよ。」


七瀬「さくらは明日も仕事なんやろ?頑張って!!


さくら「あうん。」


七瀬「じゃ、○○行こっ!」


私は知っている。

さくらが○○のことが好きなのを、そしてきっと、○○もさくらのことが好きなことも。


だから、2人はいずれは結ばれて欲しいと思っている。

でも、時々我慢できなくなってしまうんだ。

○○のことが欲しすぎて。


そして、気がつけばこうやってあれこれ手を回して今、○○に手を出そうとしている。


○○「七瀬は、大学どう?楽しい?」


七瀬「うん。楽しいよ!まぁ○○達といる方が楽しいけどな。」


○○「そっか、俺、夏休みの面談までに志望校決めないといけないんだよ。」


七瀬「○○の経済状況なら、うちの大学やったら給付型の奨学金制度が使えると思うよ」


○○「俺も頭良いつもりだけど。そんなの貰える程、頭良くないよ。」


七瀬「パパから大学に言ってもらうから、心配せんでええよ。」


○○「ほ、本当に!それは助かる!」


七瀬「あ、着いたよ。」


○○「え、いつもと同じ駐車場じゃん?」


明らかに○○は困惑している。

恐らく私がなにか企んでいることも○○なら薄々勘づいているかもしれない。


七瀬「実はなぁ。○○だけに話があってん。ちょっと車乗って。」


○○「お、おぅ」


胸が高鳴る。

今から自分がすることの罪深さと、自分の欲望に素直になれる喜びの、相反するの感情が私を昂らせている。


無人の高級車に2人とも乗り込む。


○○「え……と。運転手いないけど。」


七瀬「○○と話するために席外して貰ってん。」


○○の焦っている表情や声色が全て愛おしく思えてしまう。


七瀬○○…………………………


○○「で、話ってな……チュッ」


七瀬「えへへしちゃった。」


そう顔を赤らめる七瀬に俺は…………