ちょっと気になって調べた枕のあれこれ | ピント調整中

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枕は頭部を優しく受け止めてくれる、ふかふかな寝具なのに
漢字には「木」が含まれているのはなんでだろうと思って、
ちょっと枕の歴史を調べてみたら、
どうやら、木を枕として使っていた名残からきているみたい。
戦国時代、合戦中の兵士たちの多くは、
細長い丸太を並べ、そこに頭を乗せて寝ていたらしく、
これは、耳を地面に近づけることで不意の敵襲に備え、
一人が丸太を叩けば、何か起こった時に多くの兵士を起こせるから。
そこから、安全な場所で安心して寝ることを
「枕を高くする」と言うようになったみたい。

じゃぁ人類の枕の歴史はというと、数百万年前にまで遡ようで、
20世紀の初頭に南アフリカで発掘されたアウストラロピテクスの化石には、
その頭蓋骨の下に枕のように石が敷かれていたらしく、
枕と同じ役割を果たしていたかは定かではないが、
現在のところ、最も古い枕の痕跡となっているらしい。

ヨーロッパでは、11世紀末から始まった十字軍が
遠征先のイスラム圏で使われていたクッションを持ち帰って、
ヨーロッパの寒さを考慮して素材を暖かい羽毛に変えたところ、
庶民に広く利用されるようになったそうです。

日本での枕の歴史は、弥生時代の頃になるらしく
2000年に発掘された福井県に在る甑谷在田遺跡で
日本最古の枕と思われる木片が見つかりました。
日常生活で使われていたかまでは解っていないものの、
木製の枕が使われていたことが明らかだそうです。
木製の枕は、江戸時代以前から広く利用され、
髷の形を崩さないよう、頭でなく首に小さな木製の台をあてるもの。
明治時代には、小さな円筒状の形で小豆やそば殻などを使用した
自家製の枕が主流となり、
髷の習慣が廃れるとともに現在の形に近づいてきたみたいです。

ちなみに、皆が知っている「北枕」は縁起が悪いとされているのは、
お釈迦様が亡くなった時に北向きに寝ていたことに由来してて、
普通の人間がお釈迦様と同じ方向に向いて寝てはいけない、
またその死を忌む、などの意味から北向きの枕が避けられるようになったらしいです。