「うおっっ……えっ?」
ちょっと打ち合わせが残ったから申し訳ないけ
ど早めに来てほしいってスタッフに呼ばれて
開けたドアの中から
見慣れた4人が一斉に抱きついてきた。
「ちょっ、やめろよぉ」
「潤ちゃ~~ん!おめでとう!」
「潤、おめでとう!」
「松潤おめでとう!」
「潤くん、おめでとう!」って言いながら
ワシャワシャと頭とか顔とか撫でるから…
いつの間にか擽り合いみたいになって
5人でひっくり返ってゲラゲラ笑う。
日付が変わってすぐにおめでとうメールくれて
いつものやり取りして
それだけで充分嬉しかったのに
サプライズは好きじゃないと言い張る俺は
それでもメンバーからのこういうサプライズは嫌いじゃないんだ。
恥ずかしくて嬉しい顔ができなくても
嬉しくて涙が出ちゃっても
らしくないなんて思われないし、どんな俺でもちゃんと見ててくれるから。
笑い過ぎたせいでは決してない涙を拭って起きあがると
笑顔の
ニノが
相葉くんが
リーダーが
翔さんが 見えた。
「やっぱり5人で先に祝わなきゃさしっくりこないよね~」って笑う。
「ほら、ケーキ!バースデーケーキ食べるよ!今だけ5人ともスイーツ部だよっ。ねっ部長」
「そうだぞ。誕生日だからな。まだ時間早いし大丈夫だろ?」
「えっ?だから朝から呼んだの?」
「そうだよ。じゃなきゃ、ストイックな潤くんは甘いの食べないでしょ?」
「うんうん。潤、とりあえず食って、そのあとメンテナンス始めなさい。」
「フフっ……うん。そうする。みんなマジでありがとう!」
「マッスル部も5人でやっちゃう?」
「嫌ですよ!オレはゲーム部がルーティンなんで」
「おいらはカズの側でゴロゴロしたい!」
「兄さん、ライブ当日なんで…寝て過ごすのはどうかと…」
ケーキを頬張りながらあーだこーだとワチャワチャし始めるいつもの空気に
自然と頬が緩む。
こんな感じを見てるのが好きだ。
「ねぇねぇ、潤ちゃんは?やらない?マッスル部」
「ん?じゃあ、時間あったらちょっとだけやろっかな。」
「松潤がやるなら、仕方ない、昼寝部やめておいらも身体動かすかぁ~」
「おい、いつできた?昼寝部 笑」
改めてのおめでとうを言われて
それぞれの準備に入る。
今日も頑張りますか、5人で。
笑顔の向こう側もきっとみんな笑顔だから。
ねえ、
俺も思ってるよ。
ほんとに、本当に
嵐で良かったって。