#3 TOHO_NIHONBASHI


凄腕ドライバー・ウナの魅力

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パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女


運送会社が「運べないもの」を運ぶ「特送」。高額だが危険を伴うその仕事をこなす敏腕ドライバーのウナ(パク・ソダム)はある依頼を受けソウルの野球場に向かう。依頼人にトラブルが発生し、指定場所で待つウナの元に現れたのは男たちに追われる依頼人の幼い息子ソウォン(チョン・ヒョンジュン)だった。


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刻むビート。内臓を震わせる排気音。初めてトレーラーを見た時からビリビリ。「トランスポーター」+「レオン」を「ベイビードライバー」風に味付け。そんなところかと想像してたらほぼ間違いなし。期待通りのカーアクションムービー。


Kシネマの勢いが止まらない。韓国でも大ヒットの本作。売りは派手なカーチェイス&アクション。もはやハリウッドと遜色なし…いや、CG率が高い今のハリウッドよりも上かもしれない。日本映画の最も弱いカテゴリー。羨ましい限り。


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裏稼業、汚職刑事、国家情報院(日本でいえば公安みたいな?)の三つ巴。既視感はある。特に汚職警官などは万国共通。本作はそれを補ってあまりあるカーチェイス…とお茶を濁すことはできる。が、本作もう少し踏み込みたい。


ソウォンの存在がドラマ性を高くしている。父(ヨン・ウジン)は自業自得。それでも子どもにとっては大好きな父である。健気な子どもが観る者の心を掴むのは古今東西普遍。そんなソウォンにウナは何を重ねたのだろう。


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主演ソダムが「パラサイト」なのは宣伝で周知。アクション主演をやるとこまで上ってきたか! 助演と言ってよい頑張りを見せたヒョンジュンが同じく「パラサイト」の「される側の子ども役」だったとは。つまり二人は家庭教師と教え子共演だ。


悪徳刑事のソン・セビョク。ボン・ジュノに見出され、是枝作品にも顔を出す実力派。本作かなりキモイ(拍手)。キム・ウィソンは韓国映画でよく見かけるバイプレイヤー。本作は「漢」。ヨム・ヘランは国民的俳優。「野球少女」のお母さんだ。


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少し深読み。本作はあえて触れずにチラ見せにとどめた「脱北」は重要。その言葉を中心に置くとウナとペク社長と情報院ハンという、メインとは別の三角ができあがる。ウナの運転だけじゃない格闘スキル、社長の肝の座り方…この3人、何かある。


3人の過去を考えるとワクワク。続編も期待。そう考えると、本作でウナを描き切っていないのが納得できる。ウナのキャラ、相当よい。掘り下げ続編、観たいな。あ、なかなかの「血みどろ」演出なので苦手な方はご注意を。



 DATA

監督・脚本:パク・デミン

出演:パク・ソダム/チョン・ヒョンジュン/ソン・セビョク/ヨン・ウジン/ハン・ヒョンミン/ヨム・ヘラン/キム・ウィソン



hiroでした。



パラサイト←からメインの二人


新感染←キムウィソン出演


野球少女←ヨムヘラン出演