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「隣人」の帰還
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スパイダーマン:ノー ウェイ ホーム
ミステリオ(ジェイク・ギレンホール)の残した映像によりスパイダーマンの正体を明かされてしまったピーター(トム・ホランド)。真実を知らないニューヨークの人々はスパイダーマンの善悪について二分され、メイ(マリサ・トメイ)、MJ(ゼンデイヤ)、ネッド(ジェイコブ・バタロン)らも巻き込まれてしまう。困ったピーターはアベンジャーズで共闘したドクターストレンジ(ベネディクト・カンヴァーバッチ)にピーターのことを忘れさせる魔法を依頼するが、そのことが思いもよらない事態を引き起こしてしまう。
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MCU27作目でスパイダーマンのホームシリーズ最終章。「思いもよらない事態」とはマルチバースの扉が開き、別の世界でスパイダーマンと戦ったヴィランがこの世界に現れるというもの。ストレンジとピーターの意見が割れて…という展開。
過去作悪キャラが大挙登場するので必要な予備知識が広範囲。MCUのスパイダーマン登場以降の作品に加え、トビー版、アンドリュー版、さらにヴェノムまで観ていてやっと全貌が把握できるという厄介モノだ。一見さんにはハードルが高い。
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厄介なのがクライマックスが語れないこと。クライマックスがネタバレなのはよくあるが、そこに至る経緯からしてシークレットにしてある部分が重要。公式サイトにも何も触れてないので、ここは紳士的にネタバレなしで貫こうかと。
ただひとつだけ言えるのは、MCUはだいたい観ていて、かつトビー版、アンドリュー版も観ている方はほぼ100%近くが歓喜するということ。Twitterや映画サイトの一般投稿欄は危険地帯。事前情報は一切カットで鑑賞していただきたい。
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華奢なトムホが鍛え抜かれた肉体を披露。「デューン」などの大作に抜擢されたゼンデイヤは絶好調。バタロン、トメイ、ジョン・ファヴローらはシリーズに欠かせない面々。カンヴァーバッチはMCU全体の重要な役割を担うであろうことを示唆。
嬉しいのはヴィランの面々を当時のキャストが演じていること。しかもゲスト枠ではなく、本気でストーリーに絡んでくる大役。アルフレッド・モリーナは大活躍。御大ウィレム・デフォーなどはオスカー助演男優賞レベルの熱演。
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「スパイダーマンはいっぱいありすぎて訳わかんない」という方でも納得。いろんな意味でマルチバース。「世界のヒーロー」アベンジャーズから「親愛なる隣人」への帰還。そこがピーターにとってのホームなのだろう。
今回、ミッドクレジットとエンドクレジットは単なる「おまけ」とは違う重要な示唆があったのではなかったか。もしかしたら本作、エンドゲーム後の世界の重要な分岐なのかもしれない。本作とストレンジの新作、見逃し厳禁。
DATA
監督:ジョン・ワッツ/脚本:クリス・マッケナ/エリック・ソマーズ/音楽:マイケル・ジアッキーノ
出演:トム・ホランド/ゼンデイヤ/ジェイコブ・バタロン/マリサ・トメイ/ウィレム・デフォー/アルフレッド・モリーナ/ジェイミー・フォックス/トーマス・ヘイデン・チャーチ/リス・エヴァンス/ジェイク・ギレンホール/トニー・レヴォロリ/ジョン・ファヴロー/ベネディクト・ウォン/J・Kシモンズ/ベネディクト・カンバーバッチ
hiroでした。