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初見時は許せなかった藤本が⁉︎

(C)2011映画「モテキ」製作委員会

モテキ


31歳のフリーター藤本(森山未來)は隅田(リリー・フランキー)が起業したニュースサイト・ナタリーの正社員となる。Twitterで知り合った音楽センスの合う編集者と会って呑むことになるが、男だと思っていたその相手は若い女性みゆき(長澤まさみ)だった。サブカルネタで盛り上がり、みゆきに恋した藤本だったが、みゆきが年上の男と同棲していることを聞き消極的になる。


(C)2011映画「モテキ」製作委員会


大根仁の劇場用長編デビュー作を再見。Twitterがコミュニケーションツールとして浸透し始めた時代の若者の恋愛事情。久保ミツロウのコミックがドラマ化され、劇場版はその後の主人公を描く構成。原作未読、ドラマも未見での観賞は全然OK。


当時若者文化の象徴だったTwitterも音楽フェスも今や全年齢の共通文化。「モテキ」の先見性を改めて実感。特徴的なのが早口。「電車男」に見られる矢継ぎ早のネット語連射を主人公藤本も継承。オープニングも「電車男」の影響かな。


(C)2011映画「モテキ」製作委員会


「モテキ」×大根仁の大きな特徴が音楽。藤本のキャラ設定の核をなす音楽を演出上でもパワープッシュ。カラオケビデオ風な加工に爆笑し、Perfume本人出演の「Baby curuising Love」はPVレベルの仕上がり。森山も得意のダンスを披露。


なんともだらしない藤本の恋愛観。だが手練れにみえるみゆきのそれも決して「上手」ではない。るみ子(麻生久美子)に至っては藤本同様恋愛下手。みんな迷いながらホントの恋を探してるんだなあ、と思うとなんか懐かしい。


(C)2011映画「モテキ」製作委員会


森山未來はドラマ版「ウォーターボーイズ」からの推し俳優。一時期見ないと思ったらダンスに励んでたのか、肩書きの「俳優」に「ダンサー」が付いていた。そっちも例の世界的スポーツイベントで披露するほど。すごい人だね。


長澤まさみはヒロイン。脱がなくてもフェロモン漂う。麻生久美子はスイッチが入るとすごい。仲里依紗が出ていたのは忘れていた。真木よう子はヒロイン枠ではないのでご注意。リリーさんとピエール瀧という「凶悪」コンビが怖い。


(C)2011映画「モテキ」製作委員会


10年ほど前の作品なので背景のカルチャーが「昔懐かし」となるかと思ってたら、今でもそんなに変わっていないことに驚き。作中Twitterとなっている部分がもっと広くSNSとなったくらいかな。使用曲まで古さを感じさせないセレクト。


再見した今、「こんな男イヤ」と思っていた藤本の性格を「若いねえw」と許容できるようになったのは、この年齢になったからなのかな。あ。HTMLサイトを模したエンドロールまでカッコよかった。



 DATA

監督・脚本:大根仁/原作:久保ミツロウ

出演:森山未來/長澤まさみ/麻生久美子/仲里依紗/真木よう子/金子ノブアキ/新井浩文/りりィ/ピエール瀧/リリー・フランキー



hiroでした。



バクマン。←も大根仁


民生ボーイ←も大根仁。モテキに近い感じ


世界の中心で愛をさけぶ←森山×長澤!