#19 10/6 TOHO_HIBIYA

ありがとう、ダニエル・クレイグ
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007ノータイム トゥーダイ


マドレーヌ(レア・セドゥ)と共に引退生活を送っていたボンド(ダニエル・クレイグ)はイタリアの山村にいた。目的はかつて愛したヴェスパーの墓を訪れ、過去にけじめつけるための旅だったが、スペクターの残党の襲撃に遭う。どうにか切り抜けたボンドはマドレーヌがスペクターに繋がっていると疑い別れを決意する。

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相次ぐ延期を乗り越えてようやく公開に漕ぎ着けたシリーズ最新作にしてクレイグボンドの有終作。前作「スペクター」がクレイグのラストと言われ「次のボンドは誰か」と話題だったのだが、まさかの続投。クレイグボンドしか知らない僕は歓喜。

2時間半を超える大作となった本作。割と叙情的な演出が多かった今シリーズだが、本作は抜群のテンポ。クリアしたら次のステージ、とRPGみたいなスピード感で飽きさせないので長いと感じることはなかった。このエンタメ性はシリーズ随一。

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ユーモアもエンタメ性アップのポイントのひとつ。クレイグボンドはユーモアがなかったらしい(他のボンドを知らない僕)。最後となる本作で自虐ネタあり、会話オチあり、でシリーズ中最も柔らか。最後の最後にこんなボンドを見せるなんて狡い。

カジノロワイヤル」からの過去作は人間関係の上で観といたほうがいい。が、話だけなら前作で決着してるので初見でもギリセーフ。マドレーヌの父がブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)率いるスペクターの幹部だったことは抑えておこう。

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初ボンドから15年が経過したクレイグ。前作ですでにセドゥとの年齢差は気になっていたが、アクションはまだまだ衰え知らずの超現役。クレイグじゃなかったらボンドとは一生縁がなかったかもしれないと思うと、ただ感謝である。

前作からの時間経過で年齢的に少し寄せたセドゥ。最後のボンドガールとして名を刻む。そのセドゥを10分弱の出演でくってしまったのが「ブレードランナー2049」等でブレイクしたアナ・デ・アルマス。「ナイブズアウト」に続くクレイグとの共演。

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前作終了後を描く本作はスペクターを凌ぐ新たな敵が登場する…のだが「カジノロワイヤル」からの流れはボンド対スペクターがシリーズの根幹だった。本作のサフィン(ラミ・マレック)は取ってつけた蛇足感は否めない。

よって本作はボンド個人の帰結、もしくはマドレーヌとのロマンス作だとみて良い。正直、前作「スペクター」のラストで満足してたところだが、過去作なしでもなんとか観れる作りにしたのは、クレイグボンドのケジメという意味なのかもね。

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ボンドと僕を繋いでくれたクレイグに感謝。


 DATA

監督・脚本:キャリー・ジョージ・フクナガ/脚本:ニール・パーヴィス/ロバート・ウェイド/フィービー・ウォーラー=ブリッジ/原作:イアン・フレミング/音楽:ハンス・ジマー
出演:ダニエル・クレイグ/レア・セドゥ/ラミ・マレック/ラシャーナ・リンチ/アナ・デ・アルマス/ビリー・マグヌッセン/デヴィッド・デンシック/クリストフ・ヴァルツ/ジェフリー・ライト/ローリー・キニア/ベン・ウィショー/ナオミ・ハリス/レイフ・ファインズ


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hiroでした。