WOWOW


クレイグによるシリーズの原点


Metro-Goldwyn-MayerPictures/Photofest/MediaVastJapn

007/カジノ・ロワイヤル


テロ組織の資金源を追う英国諜報部MI-6は、黒幕ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)が預かった資金を元手に航空会社の株を空売りしていることを察知。航空会社の新型機を爆破して株で利益を得る計画を阻止するため、M(ジュディ・デンチ)はダブルオーナンバーを獲得して間もないボンド(ダニエル・クレイグ)を派遣する。



Metro-Goldwyn-MayerPictures/Photofest/MediaVastJapn


クレイグのジェームズ・ボンドデビュー作を再見。それまでボンド作は恥ずかしながら一切未見。次作「慰めの報酬」をスクリーン鑑賞するためにレンタルで借りて観たのが初見。つまり、僕にとってもボンドのデビュー作となるわけだ。


本作の原作小説はフレミングが生んだボンドシリーズの第1作。映画のシリーズとして大成功を収めた本シリーズでは権利の関係で映画化できなかった作品。44年を経た21作目=クレイグシリーズ1作目としてようやくラインナップされた。



Metro-Goldwyn-MayerPictures/Photofest/MediaVastJapn


新ボンドなので歴代ボンドとの違いを強調していたと思われる。歴代ボンドを知らない僕にはあまり意味がない(笑)。原作第1作で原点回帰のボンドは洒落の少ないハードなタッチ。その一方で、本作のボンドは失敗ばかり。やられそうにもなるし。


過去作は知らないけれど、クレイグシリーズになってからは話が続きもの。本作のボンドガールのヴェスパー(エヴァ・グリーン)をきっかけに謎の組織に近づいていく流れなので、シリーズ序章作としても重要な作品。



Metro-Goldwyn-MayerPictures/Photofest/MediaVastJapn


ボンドデビューのクレイグ。今でも若いが、こうしてみるともっと若い。特に肢体はCGレベル。スッポンポンも晒した挙句「もっと右!」とくる。サラリとかわすのではなく、わかりやすくやせ我慢。このワイルドさはクレイグならでは。


ボンドガールで登場のグリーン。「ボンドが本気で愛した女性」という重要な役。本作が出世作で追い風に乗った。M役デンチさんは先代ピアース・ブロスナンから二代をまたぐボス。現在、脂ノリノリのミケルセンだがもったいない使い方。



Metro-Goldwyn-MayerPictures/Photofest/MediaVastJapn


ポーカーのテーブルルールがよくわからず、ポンポン進むので置いていかれる。その上長い。アクションも思ったほど多くはなく、どうしようかと戸惑った。ラストカットでようやくまだペーペーのボンドの自己紹介作品なのだと判明。


さらに次作「慰めの報酬」で話はようやく一段落する(完全ではないけどね)。単品では理解しきれないのは今やどのシリーズ物にも共通。兎に角もこれでボンドシリーズにも参入できた。折をみて過去作を見返してみるのもいいね。



 DATA

監督:マーティン・キャンベル/脚本:ニール・パーヴィス/ロバート・ウェイド/ポール・ハギス/原作:イアン・フレミング

出演:ダニエル・クレイグ/エヴァ・グリーン/マッツ・ミケルセン/ジャンカルロ・ジャンニーニ/ジェフリー・ライト/イザック・ド・バンコレ/イェスパー・クリステンセン/ジュディ・デンチ



hiroでした。



スカイフォール←次の次がこれ


ナイブズアウト←クレイグ、こちらは名探偵


ミス・ペレグリン←グリーン主演のファンタジー