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ネバーランドの記憶、ある?
フック
MURRAYCLOSE/HOOKPRODS/AMBLIN/
TheKobalCollection/Wirelmage.com
久しぶりの再見。「ピーターパン」の話は予備知識として必須。バリーの原作も読んだことあるけどディズニーアニメを見ていれば十分。ちなみにネバーランドとは、大人になりたくない「迷子たち」が集まる島。海賊たちはなぜか大人。
ネバーランドで冒険して「子ども」を満喫したウェンディと弟たちは、ラストで大人になる選択して現実世界に帰還する、のがオリジナル。戦争が長引くなか孤児が増え、子どもたちは現実から目を背けざるを得なかった、という時代背景だ。
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本作は「その後」。ある理由でネバーランドを離れて現実世界にやってきたピーターは孤児としてウェンディに育てられ、大人になるにしたがってネバーランドの記憶を失っていく。さらわれた子どもたちを救いに再びネバーランドに行くが…。
昔の迷子たちにとっては、中年でお腹の出た仕事人間がピーターだとは信じられない。子どもの心を忘れたピーターは空を飛ぶこともできないわけだ。忘れたものを思い出して再び空を飛べるようになる展開は、込められた想いの深さが伝わる。
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大人になったピーターを演じるのはウィリアムス。序盤の「グ〜ッドモーニング、ネ〜バランド!」はあの名作のパロディなのだろう。宿敵フックを名優ホフマンが演じたのは公開当時もざわついた。みんな大好きティンカーベルに人気絶頂ロバーツ。
老ウェンディに「ハリー・ポッター」シリーズのスミス。当時50代のはずだがずっと老女をやっている印象。回想のウェンディはグウィネス・パルトローだったことは今回の観賞後に知った。ミュージシャンのフィル・コリンズがカメオ出演。
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子ども心を忘れて仕事人間になったピーター。公開から30年経った今も身につまされる方は多い、いやむしろ増えているのかも。「大人になる」とは仕事人間になるということではない。子ども心は捨てずにとっておいていいんだよ、と思う。
「考えてみよう、楽しいことを」(←アニメ作品の歌詞から引用)…また、空を飛ぶことができるかもしれない。そしたら、あなたもかつてネバーランドにいたことを思い出せるかもよ。
DATA
監督:スティーヴン・スピルバーグ/製作総指揮・原案・脚本:ジム・V・ハート/脚本:マライア・スコッチ・マルモ/製作:キャスリーン・ケネディ/フランク・マーシャル/原作:J・M・バリー
出演:ロビン・ウィリアムス/ダスティン・ホフマン/ジュリア・ロバーツ/チャーリー・コスモー/アンバー・スコット/ダンテ・バスコ/ボブ・ホスキンス/フィル・コリンズ/グウィネス・パルトロー/マギー・スミス
hiroでした。