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ガールズホームズ活躍のライトミステリー
エノーラ・ホームズの事件簿

ホームズ家の末っ子エノーラ(ミリー・ボビー・ブラウン)は母(ヘレナ・ボナム=カーター)とロンドン郊外で暮らしていた。ある日、なんの前触れもなく母が失踪し、早くに独立して家を出ていた2人の兄マイクロフト(サム・クラフリン)とシャーロック(ヘンリー・カヴィル)が駆けつける。厳格なマイクロフトの提案でエノーラは寄宿学校に入れ、有名な探偵シャーロックが母の捜索にあたることになる。学校が嫌なエノーラは自分で母を探すために家を抜け、ロンドンに向かう汽車の中で逃走中の貴族の少年(ルイス・パートリッジ)と出会う。


劇場作品として製作された本作だが昨今のコロナ禍で公開を断念。本作のシャーロックといい公開再々延期となったボンドといい、英国作品には厳しいヨーロッパの感染状況。NETFLIXの配信作としてなんとか日の目を見ることができた。

シャーロックという有名すぎるキャラ。油断してると実在なのかと勘違いしそう。マイクロフトこそ小説に登場するが、そういうわけでエノーラという妹もクセの強い母も創作。兄の政治好き、弟と妹の推理好きはこの母だから、というイメージか。


母の失踪から始まる本作だが、主になる事件は法改正に絡む貴族の家の内輪揉め。とはいえ人は死んでるので名探偵の妹が探偵デビューとなる。母の失踪もきな臭い政治の匂いがプンプン。いくらでも硬派な「事件簿」に仕立てられるのだが…。

ちょいちょい画面越しに語りかけてくるエノーラ。「デッドプール」のアレね。ホームズといえばミステリーだが、ティーン女子のホームズはライトノベル。適度な緊張感の中、奔放な女の子がスクリーン(配信になったけど)を縦横無尽。


主演のミリー・ボビーは「ゴジラ/キング・オブ・モンスター」の少年のような少女。いや、ホント男の子かと思ったもの。主演を張るようになったか〜と思ってたら彼女ドラマ「ストレンジャー・シングス」でとっくの昔に有名らしい(汗)。

二人の兄がスーパーマンのカヴィルに「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」の宣教師クラフリン。強くてイケメンでなんとも心強い。さらにママがボナム=カーターという豪華さ。なんですかこの一族。初見のルイスくんの美しさも眩しい。


頭の回転の早いエノーラは、観ているこっちが考える間もなく答えを出しちゃう。考えたい人には物足りないかもしれないなぁ。それでもパズルは推理の基本。近々の脳トレブームで柔らかくなった頭には気持ちいい刺激。

ラストの展開。母の真相は「未来を花束にして」みたいなことかと思うのだけど、有耶無耶にしたのは続編への布石かな。続編作るなら観たい。今度はスクリーンでね。


監督・製作総指揮:ハリー・ブラッドビア/脚本:ジャック・ソーン/原作:ナンシー・スプリンガー
出演:ミリー・ボビー・ブラウン/サム・クラフリン/ヘンリー・カヴィル/ルイス・パートリッジ/フランシス・デ・ラ・トゥーア/アディール・アクタル/ヘレナ・ボナム=カーター


hiroでした。


ゴジラ/キングオブモンスター ←の子がミリボビ



シャーロック ←武闘派ホームズは賛否両論でした