NETFLIX鑑賞

よくわからなかった作品は再見すべし

12モンキーズ

2035年、謎のウイルスによって人類の99%が死滅。残された人々は地下都市に移住して暮らしていた。科学者たちは囚人ジェームズ(ブルース・ウィリス)をタイムマシンでウイルスが撒かれる前に送りウイルスの原種を採取してくるよう命令する。手がかりはウイルスを撒いたとされる「12モンキーズ」という組織の名前だけだった。


再見だからか、この手の映画に慣れたからか…初見時は難解だったストーリーも案外わかりやすい。頼りないタイムトラベル(笑)で到着年を何度も間違えるわけだけど、それも必要なプロセスなんだよね。

1990年〜1996年〜2035年、合計45年という中途半端なスパンの短さも物語のカギのひとつ。90年と96年に起きた事件を共にジェームズが体験することが本作の面白さ。「夢」に近づけていく展開もうまい。


公開年は1995年だからほぼリアルタイム。今観るとジェームズの「現代」の2035年のほうが近いという不思議な感覚。「最初は熱病だった」というウイルスも、まさに今の新型コロナを予見してるみたいでなんか怖い。

終わり間際に「勘違い」で物語をシェイク。ラストの飛行機内に思わせぶりな女性を出して「難解」感も上昇。監督がギリアムだし余計に(笑)。初見で消化不良の方は再見を推奨。再見でダメなら縁がないということで。


ブルースは当時この手の役が多かったけど、いつもに増して汗臭く泥臭い。張り切り度が伝わる。終盤のヅラは緊迫シーンなのに頬が緩む。ヒロインのマデリーン・ストゥは綺麗な人なのに日本には縁がなかったよう。

ブラッド・ピットがもう最高。いかれたキャラは数あれどホントにいっちゃってる演技。顔の左右で違う顔(上の画像)ってできませんよね。出番少ないブラピの父役がクリストファー・プラマーだったとは今回知った。


ストーリーを追いかけなくて済むと余裕ができる。笑えるところも意外とあり、初見時よりも楽しめた。最後の女性は諸説あるみたいだけど「あんたの命じたウイルス、すぐ隣にあったんやん」説が落語的で採用したい。

あと音楽、モダンで素敵よね。


監督:テリー・ギリアム/脚本:デヴィッド・ピープルズ/ジャネット・ピープルズ
出演:ブルース・ウィリス/マデリーン・ストゥ/ブラッド・ピット/ジョン・セダ/クリストファー・プラマー


hiroでした。