WOWOW鑑賞

大江戸人情エロコメディ(笑)
のみとり侍

監督・脚本:鶴橋康夫/原作:小松重男
出演:阿部寛/寺島しのぶ/豊川悦司/前田敦子/斎藤工/伊武雅刀/六平直政/三浦貴大/笑福亭鶴光/ジミー大西/オール阪神/飛鳥凛/雛形あきこ/山村紅葉/桂文枝/松重豊/風間杜夫/大竹しのぶ

殿様(松重豊)の詠む歌が有名な歌と似ていると発言したことから失脚した長岡藩士寛之進(阿部寛)。殿様の「猫の蚤取りにでもなれ」という言葉に従って蚤取り屋の門をくぐった寛之進だが、実はその稼業、蚤取りは表向き。女性に奉仕するのが生業だった。


考えすぎて言葉に詰まる
自分の不器用さが嫌い
でも妙に器用に立ち振る舞う
自分はそれ以上に嫌い
Mr.Children「HANABI」より抜粋
*作詞Kazutoshi Sakurai

「忖度」に長けた人生は、それはそれで気苦労が多いと思う。良い悪いじゃなく、自分にはできない。自分の考えは発信していこうと思う。それが疎まれても、まあなんとか生きていける。


主人公寛之進は真っ直ぐな性格が災いして失業。ひょんなことから蚤取り…つまり女性相手のホスト業に。そういう職業は時代小説に割と出てくる。江戸の頃までは性に対して男女問わず開放的だったようです。

コメディですが、性的な意味で納得いかない方は笑えないかも。カップルでおうちでご覧になるときも、パートナーによってはご注意を。それなりにエロいから。



阿部寛と豊川悦司がホスト。2人ともダンディなのでリアリティがある。斎藤工も出てるけど、そっち系の役ではないので、期待はしないように。

寺島しのぶはこんなエロさも持っていたのか(失言!)。トヨエツと前田敦子のやりとりが絶妙。風間杜夫大竹しのぶに至っては名人芸の域。


終盤のまとめ方がバタバタなのは違和感。原作未読だが、どうやら、蚤取りとなった寛之進を中心とした連作短編なのだとか。

最後が田沼意次絡みの政治劇になる。華の大江戸人情劇に徹していたら、もっとコメディに特化できた気がした。



hiroでした。