WOWOW鑑賞

 
ちょっと熱く目指すのもいい
響け! ユーフォニアム
北宇治高校吹奏楽部へようこそ
 
監督:石原立也/原作:武田綾乃/脚本:花田十輝/音楽:松田彬人/音楽制作:ランティス/協力:洗足学園音楽大学/シリーズ演出:山田尚子
出演:黒沢ともよ/朝井彩加/豊田萌絵/安済知佳/寿美菜子/早見沙織/茅原実里/石谷春貴/櫻井孝宏
 
高校生になった久美子(黒沢ともよ)は吹奏楽部に入部。中学で吹いていたユーフォニアムを希望する。同じ中学の吹奏楽部で実力が抜けていたトランペットの麗奈(安済知佳)も入部する。顧問の滝(櫻井孝宏)から地区大会のメンバーが発表され、久美子が辛うじて選ばれる一方、麗奈は3年生の香織(茅原実里)を差し置いてトランペットソロを任される。滝と麗奈が知り合いだったことが知られると部員から再選考の声が上がる。
 
 
部活って「会社」の縮図。縦のつながり、横のつながりがあり、実力の差があり。後輩が先輩を抜く、なんてことも会社にはよくあるわけで。
 
「楽しみたい人」「成果を上げたい人」の温度差も然り。本来は会社なら成果を上げない前提なんてない。成果→増収→賃金増なのだから、成果がなければ賃金も増えないのが当たり前。それでも「成果を上げる」ための努力を強要できないし、その一方で残業するなと言わなきゃならない。
 
部活みたいに「目指せXX」なんてのがあれば分かりやすいのにね。働き方改革とやらで仕事の価値観も多様化。「目指せXX」ってのもそんなに悪くないと思うんだけどね。
 
 
なりゆきで「目指せ全国」なんてことになって練習密度も濃くなる北宇治高校吹奏楽部。大会に向けてのレギュラー争い。仲良しクラブもいいけど、ぶつかり合った先に何かが見えてくることってあると思う。
 
麗奈VS香織の対決はふつうに麗奈推してた。なるほど、立場が似てるかも。こっちは気にしてなくても、抜かれる側の気持ちもその周囲の気持ちも人それぞれ。気を配れ、と部活映画に教えられる。
 
チラッと色恋混ぜてはいるが、基本は青春スポ根ベースの部活映画。ライバル要素はないが、吹部という大集団には内部で色々。みんなが仲良しじゃ不自然。気が合う奴もいれば合わない奴もいる。
 

京都アニメのテレビシリーズ第1期総集編。ダイジェストっぽくて物足りない。みんな少しずつでも出してあげよう、という情で全体が中途半端に薄まった。ファンムービーならそれでいい。予想以上に一般に普及してしまったか。

久美子が主人公なのに傍観者。麗奈のフォーカスは良い。その他大勢は大胆に削り、久美子に時間を当てたほうがよかったかも。テレビシリーズは面白いのだろうけど。

2人の娘の中高文化祭では、所属もしてないのに吹部演奏を聴くのが好き。いろんな人間が集まり、同じスコアを奏で、見事シンクロした時は鳥肌もの。ひとつの目標は人と人の間にある壁を越える。吹奏楽っていいね。



hiroでした。