WOWOW鑑賞


実はリアルな家族の物語
ひるね姫〜知らないワタシの物語〜

監督・原作・脚本:神山健治/音楽:下村陽子
出演:高畑充希/満島真之介/古田新太/釘宮理恵/高木渉/前野朋哉/清水理沙/高橋英樹/江口洋介

2020東京オリンピック・パラリンピック開幕間近で盛り上がる日本。倉敷で自動車整備工場を営む父モモタロー(江口洋介)と二人暮らしの娘ココネ(高畑充希)は幼いころに父から聞いた物語を夜ごと夢にみていた。ある日、モモタローが逮捕されたと連絡が来る。


ほほお、そう来たか。

一見ファンタジー。魔法のタブレットやしゃべるぬいぐるみジョイ(釘宮理恵)の存在で夢の世界はさながら魔法少女の様相。現実世界にも存在するタブレットとぬいぐるみ。夢と現実がリンクする物語かと。

ところがそうはいかない。ココネの夢の物語は父が語っていた物語。その物語って実は…というのが本作のキモ。ファンタジーよりリアルが濃くなり気付く。これは家族の物語。


何の記憶も残っていない母。男手ひとつで育ててくれた父。二人の物語を知ったとき、これから先の物語は自分が好きなように紡ぐことができることを知る。

自分がどんな大人になりたいか。その参考にすべき見本は身近にいる。そんな「気づき」をちょっとした冒険を交えて綴る成長物語。


歌って踊れる充希ちゃん。なんと声優もできる。子ども声なのでJKココネもお姫様エンシェンも違和感なし。エンディング曲も贅沢に披露。江口も十分な存在感。

満島真之介古田新太は気付かなかった。つまりは声優向きということか。前野朋哉は若いのにおじさん役。高橋英樹はモモタロー役ではない、念のため。


「大好評」というわけにはいってない。ファンタジー色濃厚なトレーラーが違う客層を呼んでしまったか。面白いのにもったいない。

ココネくらいの子は思う。仕事ってなんだろう、と。仕事にネガティブ・イメージを持ってる人は多いと思う。実は仕事って楽しい。大人はそれを伝えなきゃ。それには大人が仕事を楽しまなきゃね。



hiroでした。