1000レビュー記念
 
生涯ベストはこれ!
ビッグ ウェンズデー
 
監督・脚本:ジョン・ミリアス/脚本:デニス・アーバーグ/音楽:ベイジル・ボールドゥリス
出演:ジャン=マイケル・ビンセント/ウィリアム・カット/ゲリー・ビジー/パティー・ダーバンビル/リー・パーセル/ダレル・フェティ/サム・メルビル/バーバラ・ヘイル
 

カリフォルニアのビーチでサーフィン、パーティーの毎日を過ごすマット(ジャン=マイケル・ビンセント)、ジャック(ウィリアム・カット)、リロイ(ゲリー・ビジー)。彼らは伝説の大波ビッグ・ウェンズデーに乗ったというベア(サム・メルビル)の話に耳を傾け、未だ見ぬ大波に想いを馳せていた。ところがベトナム戦争が長期化。一人、また一人と仲間たちが戦地へと送られていった。

 
 
ドキドキしてます。生涯ベスト作品をレビューしていいものかと。タイトルは有名でも誰もが観てる作品ではない。うまく魅力を語れる自信はないけど、書きます。
 
伝説の大波に挑む若者たちの青春物語、ではない。その大波は冒頭から10年以上経たラストまで封印。そこに至る彼らが歩んだ時代が本作の核。
 
ネタバレ絶対イヤ!…という方は鑑賞されてからの再訪をお願いします。
 
 
サーフィンでは一目置かれているマットの日常は酒に溺れる日々。その名声はジャックとリロイの支えがあってこそ。ところがベトナム戦争の泥沼化で3人はバラバラになる。
 
一人兵役を逃れたマットの暮らしは次第に荒む。ベトナムから帰還したジャックは見る影もないマットの姿を目にし、喧嘩となり、以降接点のない時間が過ぎていく。
 
 
ついにその大波がカリフォルニアにやってきた。遊泳禁止規制を潜り抜けて果敢に挑む者たちを容赦なくのみ込む大波を時のスターサーファーだけが華麗に乗りこなす。
 
呑んだくれの元スター・マットもロングボードを片手にビーチに姿をあらわす。荒れ果てた階段を昔のように裸足で降りていくと…。
 
 
輝いていた青春時代から彼らを繋いでいたのはサーフィン。何の約束もなしに、ビッグ・ウェンズデーが来た…それだけで集まれる。どんなわだかまりがあっても、だ。
 
自分の根幹をなすひとつのこと。それを共有している人がいる。それぞれ別の人生を歩んでいても、考え方や立場が違っても、共有しているだけで成り立つ関係があり、その関係は強い。
 

ジャン=マイケルはhiroの当時のアイドル俳優。2000年代の活動は残念ながら未確認。本作ではキャラの影響かウィリアムが大好き。コメディドラマ「アメリカン・ヒーロー」ではヘタレヒーローで主演。ゲリーは「ハートブルー」でお見かけし、その後もマメに俳優業をされているよう。
 
ベトナム、ヒッピー、ドラッグ、キューバ…人はいつも時代に翻弄される。時代がどうなろうと変わらないものはある。そういうものを持っていないと時代にのみ込まれる。
 
hiroはサーファーではない。それでも若かりしhiroは変わらないものを持ちたいと、持たないといけないと思った。間違いなく今の自分の一部になっている作品。だから生涯ベスト。
 
 
hiroでした。
初のブルーレイソフト化が決まったらしい。買う買う。