3本目(1月7日観賞)FP17
そんな曲者揃いのキャストのなかで、貴一さんの娘役森川葵ちゃんと蔵之介さんの息子役前野朋哉くんが、しっかりとスパイスを効かせてるので注目。
オーシャンズだね、これ
監督:武正晴/脚本:足立紳/今井雅子/音楽:冨家晴美
出演:中井貴一/佐々木蔵之介/森川葵/友近/前野朋哉/堀内敬子/坂田利夫/木下ほうか/宇野祥平/塚地武雄/桂雀々/ブレイク・クロフォード/寺田農/芦屋小雁/近藤正臣
骨董商の小池(中井貴一)は、買取に訪れた家の蔵から千利休の茶器を見つけ、まんまと安値で買い取る。しかし、主人だと思って交渉した相手は赤の他人だと知り、主人を装っていた陶芸家の野田(佐々木蔵之介)ら贋物詐欺集団の溜まり場に乗り込む。彼らの腕の良さを目の当たりにした小池は、苦い思い出のある鑑定士の棚橋(近藤正臣)に一矢報いる計画を思い立つ。
豪華だけどアダルトなW主演。で、テーマが骨董。地味目なお正月の初笑い日本映画的なもんかな〜と思っていたら、これ、日本版オーシャンズじゃんか。
二人の主人公が出会う。二人には共通の「宿敵」がいる。彼らへのリベンジを狙い、贋物作りのプロフェッショナルがチームを結成。…ね、オーシャンズでしょ。
この騙し劇に見事に二人の抱える「家族」の問題を絡めているのが上手い。この細やかさは日本映画ならではの味付け。小ネタのバラマキと回収も丁寧だったので、加点。
これが原作なしのオリジナル脚本でしょ。原作モノ、コミック実写化モノが氾濫するなかにあって、それだけでも賞賛に値するかと。
貴一さんは役幅が広い。特にこういう役の時は楽しげ。蔵之介さんはナチュラルな関西弁が素敵。この二人のキャスティングはミスマッチそうで実にフィット。
坂田利夫、木下ほうか、宇野祥平のチームの面々が個性的でよい。塚地武雄、友近、堀内敬子の使い方も絶妙。近藤正臣、芦屋小雁の悪役ペアも実にいやらしい。こうしてみるとキャスティングの妙味が光る。
そんな曲者揃いのキャストのなかで、貴一さんの娘役森川葵ちゃんと蔵之介さんの息子役前野朋哉くんが、しっかりとスパイスを効かせてるので注目。
映画オリジナルのストーリーがよい。脚本がうまい。キャスティングが絶妙。ただ、最後の二転三転四転がしつこかったかな〜。
hiroでした。
脚本9 映像7 音響6 配役9 音楽7
38/50