32本目(4月1日鑑賞)


高校生棋士の「家族」と「孤独」の物語
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3月のライオン 前編
 
監督・脚本:大友啓史/脚本:岩下悠子/渡部亮平/音楽:菅野祐悟/原作:羽海野チカ
出演:神木隆之介/有村架純/倉科カナ/染谷将太/清原果耶/佐々木蔵之介/加瀬亮/前田吟/高橋一生/岩松了/斉木しげる/中村倫也/尾上寛之/奥野瑛太/甲本雅裕/新津ちせ/板谷由夏/伊藤英明/豊川悦司
 
幼くして家族を失った零(神木隆之介)は、父の友人の棋士幸田(豊川悦司)に将棋の内弟子として育てられるが、ある理由から家を出る。17歳でプロ棋士となった零はある日、酔って路上で寝ているところをあかり(倉科カナ)に拾われ、以後、世話好きな川本家に出入りするようになる。家族のように接するあかり、ひなた(清原果耶)らの川本家は零にとって懐かしい団欒の場所だった。そんな時、幸田の長女香子(有村架純)が零の前に現れる。
 
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目が離せない俳優・神木隆之介。なので原作未読のままチャレンジ。
 
「家族」のドラマをベースに、生き馬の目を抜くような将棋の世界で成長していく主人公・零。同年輩の二階堂(染谷将太)、義父幸田、師となる島田(佐々木蔵之介)、DV安井(甲本雅裕)、瀬戸際山崎(奥野瑛太)、豪傑後藤(伊藤英明)…多彩な棋士達と競い合う。
 
切磋琢磨することで人は強くなる。馴れ合いの中ではあり得ない成長が、そこにある。
 
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成長に必要な栄養素が愛。愛され、愛する。その単純作業が人としての成長に不可欠。家族のなかった零には、それがない。
 
川本家の人々が下町人情もの並みの温かさ。今の東京、こんな家族いるだろうか…「いない」とは言わないでおく。このまま家族になれたらいいな。まだ17歳、そんなことも考えるだろう。
 
そこに香子。一点の黒いシミがポツン。香子の家族。後藤の家族。彼らもまた「家族」に苦しんでいる。一点のシミはジワジワと広がりをみせていく。
 
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神木きゅん、今回は内向シャイ系。影のある役は多くはないので新鮮。トヨエツは存在感で魅せる。架純ちゃんは朝ドラ入りなので少しスクリーンから離れるのかな。英明くんは筋肉封印。三姉妹の長女カナちゃんが凄くいい。役得かもしれないが惚れる。
 
果耶ちゃんは後編のキーかな。高橋一生くんはまだ序の口、これからもっと来る。染谷くんは「聖の青春」でマツケンが演じた役。脇で目の当たりにしてたわけで。蔵之介が鬼気迫る。役者魂に震える。
 
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2部作の前編。交わらなかった家族のドラマと将棋のドラマ。別々の話みたいで、これ一本では不成立。後編、零と将棋の関係性がどう交わっていくのか、期待。
 
「聖の青春」が思い浮かぶ。マツケンと並んで印象的だった東出くんの羽生善治。本作、宗谷冬司(加瀬亮)が、谷川浩司と羽生善治を合わせたキャラなのだとか。後編、この怪物が立ちはだかる。
 
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hiroでした。



脚本7 映像8 音響8 配役8 編集7
38/50