22本目(2月25日鑑賞)

 
チャゼルの映画愛と音楽愛に溢れる
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ラ・ラ・ランド
 
監督・脚本:デイミアン・チャゼル/振付:マンディ・ムーア/衣装デザイナー:メアリー・ゾフレス/作曲:ジャスティン・ハーウィッツ/作詞:ベンジとジャスティン/音楽:マリウス・デ・ヴリーズ
出演:ライアン・ゴズリング/エマ・ストーン/ジョン・レジェンド/ソノヤ・ミズノ/J.K.シモンズ
 
ハリウッドで女優を目指すミア(エマ・ストーン)はスタジオ内のカフェで働きながらオーデションを受ける日々。自分の店を持ちたいと願うジャズピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)と出会い、互いの夢を語るうちに惹かれあっていく。
 
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予告編のあれこれ、オープニングから畳み掛けるロケットスタート。これで最後までもつのか心配になるくらい。
 
ハイウエイダンスは圧巻。噂通りの長回しの一発撮り。ダンサー、カメラの見事なフォーメーションで画面の途切れ一切なし。ゴズもエマもいないと思ったら…ずーっと一緒に撮影してたのね。このチーム感で文字通りツカミはOK。
 
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現代ハリウッドのお話。なのに「シネマスコープ」ロゴから始まる本作のつくりは1950年代のミュージカル映画風。レトロな衣装で持っているのがスマホ。現代風カフェの前には「カサブランカ」の窓があったり。このゴチャマゼ時代感が結構好き。
 
泣くのって、悲しいときだけじゃない。嬉しくって、楽しくて、涙が滲んでくる前半から中盤。指でリズムを刻む。足がステップを踏む。
 
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楽しいだけじゃない。ストーリーも作り込んである。叶えたい夢がある。夢を諦めないでいればいつか必ずかなう。そんなメッセージはチャゼル風味。
 
そして切なすぎるフィナーレ。セブの奏でる旋律。2人にだけ見える景色。男のhiroでもポロポロ。女性が観たらなおのこと。本作の真骨頂はむしろここか。
 
舞台作品の映画化ではないオリジナル。長回しの一発撮りや生歌の録音など、独創的なアイデアの数々。チャゼル監督の映画愛がいっぱい詰まったエンターテイメント。
 
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ゴズとエマは「LAギャング・ストーリー」以来の恋人役。もっともっと歌い踊って欲しかった、というのは欲張りか。J.K.シモンズは思ったより控えめ。「セッション」絡みの友情出演の色合いか。
 
「セッション」…といえばhiroの2015年ナンバーワン作品。そのチャゼル監督の最新作。ジャズミュージシャンだった監督の音楽愛は前作で顕著。本作でもゴズがジャズを熱く語るセリフは監督本人の言葉のよう。
 
予告もちょっとした仕掛けなのかな。
 
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ご覧になったみなさんの絶賛は必至。ただ、ミュージカルとしてはセリフが多くて、歌と踊りが不足。ミュージカル風ラブストーリーとして楽しむのが正解か。
 
アカデミー賞の発表は日本時間27日午前。14個のノミネートは史上最多タイ。作品賞はじめ多くの部門で最有力。これを読まれる頃は結果も出てるのかな。
 
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hiroでした。
 
 
 
 脚本8 映像10 音響7 配役8 音楽8
41/50
ミュージカルながら音楽が8とは…。
なぜか映像のほうが印象に残った。