WOWOW鑑賞

 
朝の日差しが印象的
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深夜食堂
 
監督・脚本:松岡錠司/脚本:真辺克彦/美術:原田満生/原作:安倍夜郎
出演:小林薫/高岡早紀/柄本時生/谷村美月/多部未華子/渋川清彦/余貴美子/筒井道隆/菊池亜希子/平田薫/不破万作/綾田俊樹/松重豊/山中崇史/安藤玉恵/須藤理彩/小林麻子/吉本菜穂子/宇野祥平/中山祐一朗/篠原ゆき子/光石研/森下能幸/大鷹明良/ちすん/向井理/オダギリジョー/田中裕子
 
繁華街の路地で深夜0時に開店、朝7時頃に閉店する「めしや」。メニューは豚汁定食だけ。その他、その日にできるもんは作る。マスター(小林薫)のもとに集まる様々な客の人間模様。

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「ナポリタン」…実業家の愛人だったたまこ(高岡早紀)は「めしや」に居合わせた真面目な会社員はじめ(柄本時生)と付き合い始める。

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「とろろごはん」…ある事情で公園で生活していたみちる(多部未華子)は「めしや」で喰い逃げを敢行。その償いに住み込みで働き始める。

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「カレーライス」…震災ボランティアのあけみ(菊池亜希子)は、被災地で知り合った謙三(筒井道隆)にプロポーズされる。その謙三が東京に現れ困惑する。
 
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常連たちでにぎわう「めしや」に誰かが置いていった骨壺。そこから始まる3つのお話。これはすてきなオムニバス作品。

俳優陣も地味だが実力派ぞろい。オカマバーのママ、チンピラ、ストリッパー、普通の会社員、お局OL、刑事…夜中の繁華街で、他に行くところもなく屯する人々に哀愁を感じずにはいられない。この物語の主役たちは、間違いなく彼らだ。

女優としてまだまだ未知数の多部ちゃん、彼らと見事に渡り合う大健闘。随所で松重豊余貴美子オダギリジョーら大物が画面を締め、オオトリに田中裕子を配する贅沢。

脚本兼務の松岡監督。人生を諦めかけた常連客の目の前に骨壷というアイテム。コミック原作(未読)を骨壺を軸に一本のストーリーにまとめた手腕が凄い。彼らも実は諦めきれていない。だから、人恋しくて屯する。

夜の陰鬱なシーンが多いと思いきや、爽やかな朝が印象的。「深夜」はやがて朝になる。新宿を想定しているのであろう繁華街のひとすみに朝の光がさす。

何より、次々繰り出される料理が、とてもおいしそう。夜中に観ていたので腹が減って困った。「めしや」はどこだ?

 
 
hiroでした。
次回は新作のほうです。