WOWOW鑑賞

ニッポン代表!
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AKIRA

原作・監督・脚本:大友克洋/脚本:橋本以蔵/音楽:山城祥二
出演:岩田光央/佐々木望/小山茉美/石田太郎/鈴木瑞穂/玄田哲章

1988年、東京都心で使用された新型爆弾をきっかけに第三次世界大戦が勃発。ー31年後、世界は戦後の復興が始まり、東京湾を埋め立たネオ東京では、翌年に控えた東京オリンピック関連施設の建設が進められていた。そんな折、爆心地近くに建設中の高速道路で暴走族同士の抗争が発生。高校生の鉄男が事故を起こしてある施設に搬送される。事故現場から子どものような人影が消えるのを目撃した暴走族のリーダー金田は不審を抱く。

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ニッポンの誇り!

もう30年近く前なのか、劇場鑑賞して大興奮したのは。当時の技術、タッチの流行などの古さは感じるものの、スケール感は今でも世界基準。「大人のアニメ」をエンタメとして成立させることに貢献した一本であることは間違いない。

原作は大友克洋のコミック。一枚一枚、一画一画、綿密に詳細に手描きで描き込んだ画が特徴で一大ムーブメントを起こした。ご覧になったことがない方は、一度コミックを手に取り、その迫力を体感していただきたい。できれば電子ではなく紙で。

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鉄男が覚醒、アキラが復活(劇場版と相違)してからの荒廃した東京も描いた原作。一本の映画には収めきれないので大胆改編。ちなみに、アキラの初覚醒の年も、原作の1982年から映画公開の1988年に変更されている。

今も昔も、原作フーリガンの声は上がる。当然、これも上がってはいたけど、それらを黙らせる、原作同様描き込まれた圧倒的な画の力と観たこともない世界感と芸能山城組の和テイストの音楽。コミックはコミック、映画は映画と多くの方が認めた一本だと思う。

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世界中が「AKIRA」に熱狂した。今でもリメイクや実写化の声が絶えない名作。それらがいまだに実現されていなのだから、物語や映像のクオリティがいかに高いのかがわかる。

あ、オリンピックネタもあった。原作執筆当時、最初の設定から2020東京オリンピックなんだよね。「予言」とかで話題になってたなぁ。ってことは鉄男の覚醒も近いということか…。

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大好きなので褒めちぎった。モンスター化してアーミーも最新兵器も通用しない鉄男が、戦闘素人金田にだけ弱い。若さというか、酸っぱさがいい。

劇場版で描かれなかった原作後半。暴力的で未発達だけど、確実に世界を動かす若い力が描かれる。本作のテーマはそこかと思う。劇場版も傑作だけどコミックはもっといい。未体験の方はまず劇場版、それからコミックでもっと深く掘り下げてほしいな。



hiroでした。