BD鑑賞
 

何にでもなれる!

gs1

銀の匙

 
監督・脚本:吉田恵輔/原作:荒川弘/脚本:高田亮/音楽:羽毛田丈史
出演:中島健人/広瀬アリス/市川知宏/黒木華/矢本悠馬/安田カナ/岸井ゆきの/上島竜平/吹石一恵/西田尚美/吹越満/哀川翔/竹内力/石橋蓮司/中村獅童


成績偏重の学校生活に嫌気がさして、親の反対を押し切って中高一貫校を退学、寮があるという理由で農業高校に編入した八軒(中島健人)。農業に対し夢も情熱も持たない自身と、稼業を継ぐことを強いられている同級生たちとのギャップに躊躇したものの、農業経営の現実を知り、次第に彼らを理解していく。そんな折、ようやくわかりあえた駒場(市川知宏)の家が離農することとなり、駒場も学校を辞めることを耳にする。


gs2


人気コミックの実写化。原作未読。絵を見る限り、健人くんはじめキャラクターがそっくり。特に上島竜平安田カナが絶品。この世であの校長ができるのは竜平ちゃんのみ。原作ファンなら、あんなキャラこんなキャラ、そうそう似てる~…なんて楽しみもあったのかな。


gs3


いや~青春です。エロもドラッグもなし。日本の青春は爽やか。あるものと言えば広大な農地と厩舎と経済動物。農業経済の現実を突きつけられても、青春ですから。若者は強い。「何にでもなれる」んです。

 

 

gs4


話題だったブタドンの屠殺シーン。1~2分だけどさすがに神妙。その後みんなでありがたくいただくくだりは、阿鼻叫喚の「ブタがいた教室 」とは雲泥の差。そのシーンを撮影し、別撮りじゃなく役者も参加し、ちゃんと上映した勇気に感服。

 

 

 


gs5

 


学歴社会から、親の束縛から逃げ出した主人公。正解だったかと迷う。将来を見据えている同級生の姿にも焦る。「それはよかった」…夢がない主人公にかける校長の一言が優しい。

駒場家の離農、ブタドンの一件を経て、確実に成長する主人公。その姿を丁寧に描いている本作は、鑑賞後の後味もよい。クライマックスの学園祭は、学園ドラマの王道的爽やかさ。

 

 

gs6

 

 

 

限られ時間でキャラクターの風味を引き出した演出も好感。少々エピソード集に陥った感があるのは、原作未読の方への配慮もあるので仕方なし。批判が多いコミック原作モノ+アイドル主演作だけど、未読のhiroも十二分に楽しめた。侮るなかれ。

 



hiroでした。