DVD鑑賞


スコットランドが呼んでいる!

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天使の分け前


監督:ケン・ローチ

脚本:ポール・ラヴァーティ

音楽:ジョージ・フェントン

出演:ポール・ブラニガン/ジョン・ヘンショウ/ガリー・メイトランド/ウィリアム・ルアン/ジャスミン・リギンズ/ロジャー・アラム/シヴォーン・ライリー


喧嘩で裁判にかけられたロビー(ポール・ブラニガン)。恋人レオニー(シヴォーン・ライリー)との間に子どもが生まれたばかりということで更生するチャンスを与えられ、奉仕活動を義務付けられる。指導員ハリー(ジョン・ヘンショウ)と出会い、ウイスキーの魅力を知り、得難い友に恵まれる。しかし、必死に更生しようともがいても周囲はそれを許さず、この街にいても同じことの繰り返しだと落ち込むロビー。ある日、一人のウイスキーのコレクターと出会い、一計を思いつく。


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ナーナナッナー♪ ナーナナッナー♪
ん。聞いたことある、この曲。本作のエンディング曲、プロクレイマーズの「I'm Gonna Be (500Miles)」。スコットランドの双子デュオ。今夏に観た「サンシャイン♪ 歌声の響く街 」は、全編プロクレイマーズ・ナンバーのミュージカル。同曲、「サンシャイン…」でもエンディング。半年前は知りもしないバンドの知らない曲に、この短期間で二度目の遭遇。両作品とも舞台はスコットランド。朝ドラも。もしかして、スコットランドが呼んでいる?


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ロビーは「ちゃんとしたい」と。ハリーは「ちゃんとさせたい」と。この二人の暖かストーリー、暖かコメディ。ウィスキーの香りや味に敏感な才能を武器に蒸留所へ就職。そこで、人生の再起を図る…というストーリーだと思っていた。


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ところがロビー、就職もせず、再起計画もうまくいかない。で、なんとも大胆な行動を思い立つんです。これはいいのか?…犯罪ですよ、と思いつつ、彼は「天使」なんだと納得しときましょう。

天使は恩人に「分け前」を進呈し、コレクターから仕事を紹介してもらって町を出る。恩に報いて、これから「ちゃんとする」と綺麗にまとめて、話は終了。


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「天使の分け前」っていうのは、ウイスキーやワインが樽の中で熟成中、水分やアルコール分の蒸発で幾分目減りする、その減った分量のこと。ウイスキーづくりの際に天使が持ってっちゃう分という、粋な表現。そこからの発想はなかなか芳醇。





hiroでした。