DVD鑑賞


二回観ると観え方が変わる、と思う。
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トランス

 

 

監督:ダニー・ボイル

 

脚本:ジョー・アハーン/ジョン・ホッジ
音楽:リック・スミス
出演:ジェームズ・マカヴォイ/ヴァンサン・カッセル/ロザリオ・ドーソン

 

 

オークション会場から1枚の絵画が盗みだされる。フランク(ヴァンサン・カッセル)率いる窃盗団による犯行は成功したかに思われたが、肝心の絵画は消えていた。オークションのバイヤーで、窃盗団の一員サイモン(ジェームズ・マカヴォイ)が隠したと直感したフランクは、サイモンを追及するが、当のサイモンは犯行の間の記憶を失っていた。フランクは催眠療法士エリザベス(ロザリオ・ドーソン)を雇い、フランクの記憶を呼び戻そうとする。

 

 

 

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ボイル監督の「127時間」は生涯トップ10に入る「生」に突出した傑作。今度のはずいぶんドラマドラマしてるな~と、二の足を踏んでるうちに劇場鑑賞を逃した本作。ようやく観れた。一見ふつうの犯罪ドラマでも、きっと何かを仕込んでる…予測はあったけど…うふふ、裏切りませんねボイルさん。

 


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基本は犯罪ドラマ。サイモンが隠したのかどうなのか、隠したのならどこに隠したのか、がポイントなんだけど…サイモンの記憶が回復してみると…、ああ、困ったな、書けないぞ。
ひとつの事実が、全体像を大きく変える。事実とは何か。ヒントになりそうなので、書けない。

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マカヴォイ、こんなに優れた役者だったとは。現実、記憶、妄想…いろんなサイモンがいる。表情、言葉、立ち居振る舞い、まるで違う。
カッセル。「オーシャンズ・シリーズ」のちょっと抜けた宿敵役が印象深い。なんと最新作では、「美女と野獣」のビースト役を射止めたもよう。
ロザリオは美しき催眠療法士。終盤、ハッとする、いや息をのむシーンがある。この物語のカギを握っている。
だいたいこの三人劇。窃盗団の面々もいるけど、話がややこしくなるので、この3人だけに注目しておこう。

 

 

映画を観る前、だいたい、

 

①監督や製作スタッフ、予告編などから映画をイメージする。
②キャスト、予告編などから主役が誰でロマンスの相手は誰で、敵対者は誰で…などを想像する。
ところから始めますよね。
本作、中盤から終盤、①②を見直す必要があることに気付かされる。映画経験値が高ければ高いほど、このトラップにはまる。

 

 

…などと期待させてしまっていたら申し訳ないのだけど、驚愕するほどの仕掛けではありません。地味に感心、しちゃう作品。

 

 

 

 

 

 

 

hiroでした。