23本目(4月29日鑑賞)


お、草津!
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テルマエロマエⅡ


監督:武内英樹

原作:ヤマザキマリ

脚本:橋本裕志 美術:原田満生

VFX:西尾健太郎

音楽:住友紀人

出演:阿部寛/上戸彩/北村一輝/宍戸開/勝矢/曙/琴欧州/竹内力/キムラ緑子/外波山文明/岩手太郎/木下貴夫/松島トモ子/白木みのる/菅登末男/いか八朗/笹野高史/市村正親


(前作のあらすじ)

古代ローマのテルマエ(浴場)設計師ルシウス(阿部寛)は、皇帝ハドリアヌス(市村正親)の要請に応えて幾多の斬新な浴場を設計し、全幅の信頼を得る。しかしその発想は、たびたびタイムスリップで訪れる未来の日本の風呂文化から得た着想であった。

(そして…)

侵略による勢力圏拡大から平和統治へと、方針を180度転換したハドリアヌス。それを快く思わない反対派が暗躍する中、再びルシウスに命が下った。それは、平和統治の象徴ともいえる、温泉による理想郷・ユートピアの建設だった。

再びローマと未来の日本を往来するルシウス。漫画家志望の真実(上戸彩)等と再会し、日本各地の温泉を周り、発想と温泉にかかわる文化を次々取り入れ始める。


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また、来た!


前作「テルマエロマエ 」は観客動員とは裏腹に散々な評価。それでも阿部ちゃん、日本アカデミー賞主演男優賞を受賞。「つやのよる 」でなくてこっちだったこと、正直驚いた。

ただ、賞云々の名作ではないにしろ、ギャグの質は好きだし、史実とのバランスも取れてる。前作、そんなに嫌いじゃなかった。

で、続編公開。前作は記録的な動員。本作も好調な発進。GWに突入した鑑賞日のシネコンも、「アナと雪の女王 」と並んで完売続出。

鑑賞回もほぼ満席。やたらハイテンションな家族もいて、爆笑・嬌声、大連発。許せる範囲と思いきや、一団に近かった家人によると、「話声も大きくて」だったらしい。終了後、周囲の人も同じ反応。GWはいろんな人が観に来る。覚悟が必要だ。


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前作では「悪役」だったケイオニウス。


話が逸れた。

前作の大ヒットに乗じての続編。ハイテンション家族でなくても笑えるネタは満載。原作に沿っているのかは、未読のため不明。

前作で、女たらしの悪役・次期皇帝ケイオニウス(北村一輝)、今度は(女たらしのまま)いい役。史実との帳尻合わせは、ややあいまい。曙・琴欧州、ゲスト出演…あまり意味はない。その他キャストは、ほぼ前作と同じ。市村さんは特別出演的な立ち位置に。平たい顔族の族長の本職も判明。

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昨年訪れた草津温泉でもロケ敢行!


hiroの中での本作の目玉・草津温泉。昨年、社員旅行で訪れた地。懐かしく、楽しませてもらった。ちなみにストリップ劇場は、リアル草津にはない。草津の感じは社員旅行の記事 参照。(笑)

少し心配ごと。日本の温泉は混浴がふつう。そんな風に思われやしないかと。今回もイタリアで試写を実施。外国メディアに紹介するなら、その辺、注意してほしい。


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ルシウスの作ったユートピアを闊歩。


やっと本作の件。前作より面白くなかったかな。特に前半。「グラディエーター風呂」「こども風呂」のサワリ、パターン化しててセリフも予測可能。前作未見の人のための説明だったか。それなら、ひとつに絞るなり、コンパクト化が必要だったかと。ガツっと削って100分以内に収めたかったところ。

小さい子供でも楽しめる映画…を目指したのだとしたら、冒頭のコロッセウムはやや怖くはなかったか。

後半の謀反の一件も唐突感。無理やりこしらえたクライマックスのような印象。もっと前半で前フリが必要。前作、擁護派のhiroが不満なのだから、前作NGの人は観ないほうが身のためかも。

結局、誰に向けて作ったのか、何を伝えたかったのか、よくわからないという感想。元気も、勇気も、感動も、もらえずじまい。前作ヒットの勢いで作っちゃったと言われても、仕方のない出来。

ただ、ドラマ版「のだめカンタービレ」以来、武内監督のギャグセンスは好物。ビールでも飲みながら、テレビ放映で鑑賞するなら、楽しい時間は過ごせる。


それでも、これだけ客脚があるのだから、映画界に貢献はしてる。通ぶって偉そうに語るhiroには気付かない素敵なエレメントが、もしかしたらあるのかもね、この作品。


阿部ちゃんのお尻は堪能できる。彩ちゃんの思いのほか頑張った入浴シーンも、hiroはご満悦。前述の草津の風景を加え、この3点がhiroにとっての本作のすべてでした。




hiroでした。



脚本4 映像5 音響5 配役7 他(撮影)6

27/50