HDD鑑賞

 
キラキラ3番勝負、ラストに待っていた傑作!
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君に届け

監督・脚本:熊澤尚人
原作:椎名軽穂
脚本:根津理香
音楽:安川午朗
出演:多部未華子/三浦春馬/蓮佛美沙子/夏菜/桐谷美玲/青山ハル/金井勇太/富田靖子/勝村政信/ARATA
 
長い黒髪が「貞子」に似ていることからサダコと呼ばれるようになり、以来、友達がいないことが普通になっていた爽子(多部未華子)。それでも、人に喜んでもらえることが大好きな爽子は、人の嫌がることでも進んでやってきた。
高校の入学式の日に出会い、同じクラスになった風早(三浦春馬)は、明るく気さくでクラスの人気者。クラスメイトが近寄りたがらない爽子にも、親しげに接してくれる。
肝試しをきっかけに、クラスメイトの千鶴(蓮佛美沙子)とあやね(夏菜)と話すようになり、二学期の席替えでは、誰もが嫌がる自分の周りの席に、風早、千鶴、あやね、さらに千鶴の幼馴染の真田(青山ハル)が率先して座ってくれたことで、彼らとの距離が急速に縮まる。初めてできた友達に戸惑いながらも、今までと違う楽しい毎日が訪れた。
そんななか、千鶴とあやねに根も葉もない噂が流れ出し、その原因が自分と親しくしているからだと知る。
 
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地味だが美しい心をもつ爽子。
 
(注)コミックネタは思い入れが強い方が多い傾向があります。読まれている途中で不快感を感じたら、直ちに閲覧を中断してください。
 
キラキラ3番勝負、最終戦。コミックもの。これまでの流れだと、コミックものはNG。多部ちゃんファンだというのを抜きにしても、本作、面白かった!
(≧∇≦)
 
主人公は地味~な女の子。地味だけど、人に喜んでもらえるのが大好き。「サダコ」と揶揄するクラスメイトにさえ、喜んでもらいたい、お人好し。
そんな彼女をちゃんと見ているのが、風早。クラスの人気者だけど、それを鼻にかけることなどない、傍からみれば申し分のない男の子。
教室で、いつも一人の爽子。逆にいつも輪の中心にいる風早。対象的に見える二人だけど、本当に「友達」と呼べる人は少ない…それが共通点。
 
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流されない一途さをもつ風早。
 
本作、とてもいい。メイン以外のキャラクターが、キチンと仕事をしている。爽子にとって初めての「友達」となる千鶴とあやね。二人は爽子に偏見がない。爽子を笑いものにするクラスメイトとは違う。
爽子と仲良くすることで、二人もクラスメイトの標的となる。それを知った爽子は二人から離れようとする…が、それが逆に二人を傷つけたことに気付き、本当の友情を知る。
ただの恋バナだと思っていた本作。この二人の登場で、作品の格が上がった。hiroはむしろ、女子同士の友情こそが、本作のツボじゃないかと思った。

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お互いの気持ちは届くのか?
 
なんかいいなと思ってたら、熊澤監督、「虹の女神 Rainbow Song」、「おと・な・り」撮ってた。両方、hiroのお気に入り作品。淡いトーンのフワフワした映像。控えめな音楽。気付いてから考えると、なるほどな、な雰囲気だった。
 
多部ちゃんは大好き。シリアスからコメディまでこなす起用さ。何より彼女のデコと前向き気味な鼻が好き。テレビが多くてもったいない。
春馬君は急上昇。この手の役は鉄板。幅がないのは否めない。
本作のMVP級の活躍は蓮佛美沙子。これに限らず、いつも印象的な役をこなしてくれる。「いけちゃんと僕」の飛んでる姉ちゃんがツボ。
 
3番勝負、「エノシマプリズム」の圧勝かと思ってた。意外なところでダークホース。「キミニトドケ」が差し、鼻差の勝利!
 
 
hiroでした。