HDD鑑賞


意外な仕掛けに虚を突かれた。


観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-aisai1

今度は愛妻家


監督:行定勲

美術監督:山口修

脚本:伊藤ちひろ

原作:中谷まゆみ

出演:豊川悦司/薬師丸ひろ子/水川あさみ/濱田岳/城田優/津田寛治/奥貫薫/井川遥/石橋蓮司


不良中年を地で行くカメラマン北見(豊川悦司)の妻さくら(薬師丸ひろ子)は、子供がほしいという願いをいつもはぐらかす北見に対して離婚を言い出し、そのまま友人との旅行に出かけて行く。

写真を撮ってほしいと北見に迫った蘭子(水川あさみ)、アシスタントの誠(濱田岳)、何かと世話を焼いてくれるオカマの文太(石橋蓮司)が出入りする日常に、さくらの姿はない。いつまでも戻ってこないさくらに北見の苛立ちはつのる。思い出されるのは、最後に行った沖縄旅行のことばかり。ホテルに忘れた指輪を取りに戻るさくらの後ろ姿を録った写真をじっと見つめる北見。

ある日、北見が出先から戻るとさくらが帰宅している。再び離婚を口にするさくら。最後に写真を撮ってくれと願うさくらに、1年間使うことがなかったカメラを手に取る北見。

「お前、どうして…」


観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-aisai2
沖縄ロケが美しい。


世界の中心で愛を叫ぶ」の行定監督が、劇作家中谷まゆみによる舞台劇を映像化。

実はhiro、最初は…いいかげんな夫に愛想を尽かす妻が病に倒れ、夫は心を入れ替えて…的な話なのかな、と勝手にイメージしてたのね。ところがですよ、このイメージは大外れ。冒頭の一文のとおり、しかけがあったんですよ、この作品には。が、それを語ってしまうほど無粋じゃないよ。そのしかけに気づかされた時の気分は、みなさんにも味わってもらいたい。気づく前と後だと、それまで見てた風景ががらりと変わるんだよね。いや~、お見事。


となるとですね~、書くことなくなっちゃうんですよ、この作品。何を書いてもネタばれにつながっちゃうからな~。裏記事書きたくなるような内容である、と理解しておいてください。


トヨエツは空気感の役者さん。ビジュアルからして大きくて存在感はあるんだけど、キャラの造りこみというか、見せ方がうまいかな。声がいまいち苦手だけど。

薬師丸ひろ子は、彼女の映画史上もっともかわいらしい役柄なんじゃないかな。あ、かわいらしいといっても、キャリア前半の「野性の証明」「翔んだカップル」「ねらわれた学園」「セーラー服と機関銃」の頃の「かわいさ」とは別枠ね。(笑)

岳ちゃんはもう、岳ちゃんでしかありえない。濱田岳ワールドです。ちょっとイメージが固定されてきちゃった感があるので、今が正念場かもね。わりと縁があるので、頑張ってほしい役者さんです。

石橋蓮司はも~、サイコー!


結局、どういう作品なのか、まったくわからなくってすいません。

が、hiroはこの作品の構造は凄い好きでしたよ。

タイトルから恋愛映画の印象強し。


でも蓋を開けてみると、ファンタジーであり、主人公の再生の物語です。

未見の方はDVDでもよいので、ご覧になって損はないと思いますよ。



hiroでした。