22本目(5月1日鑑賞)


よくも悪くもやっぱりブラピ(笑)


観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-jc1

ジャッキー・コーガン


監督・脚本:アンドリュー・ドミニク

原作:ジョージ・V・ヒギンス

製作:デデ・ガードナー/アンソニー・カタガス

撮影:グリーグ・フレイザー

美術・衣装:パトリシア・ノリス

編集:ブライアン・A・ケーツ

出演:ブラッド・ピット/スクート・マクネイリー/ベン・メンデルソーン/ジェームズ・ガンドルフィーニ/リチャード・ジェンキンス/ビンセント・カラトーラ/レイ・リオッタ/サム・シェパード


ニューオリンズで賭場が襲われる事件が起きる。事件の首謀者は被害者だったはずの賭場のマネージャー・マーキー(レイ・リオッタ)。刑務所帰りのジョニー(ビンセント・カマトーラ)は再度同じ事件を起こしてマーキーに疑いの目を向けさせようと画策し、フランキー(スクート・マクネイリー)とラッセル(ベン・メンデルソーン)の二人に同じ手口で賭場を襲わせる。

犯行は成功し、してやられた組織は事件の真相究明と後処理を殺し屋ジャッキー・コーガン(ブラット・ピット)に依頼した。


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発端はマーキーの狂言。


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マーキーを陥れようとする

ラッセル(左)とフランキー(右)


ブラピの出演作品にはいつも唸らせられる。あれ?…というのが実に多い。あれだけのスターなのに微妙な作品ばかりで、いい意味でも悪い意味でも、それが「ブラピ」ブランドのようになっている…って思いません?

今回もやっぱり「あれ?」。hiro基準でも、「ブラピボーナス」発動でやっと「嫌いでもない」レベル。なので、本作のレビューがどんな酷評になるのかと思ってたんだけど、ヤフーレビュの2.5にも欠ける採点をみて、「それほどじゃない」と思い直し、ちょっと擁護しちゃおうかな。

そのブラピの出演作品の数々…「オーシャンズ13」を最後に、「ありきたりなエンタメ作品」が影をひそめてますよね。「ジェシー・ジェームスの暗殺」「バーン・アフター・リーディング」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」「イングロリアス・バスターズ」「ツリー・オブ・ライフ」…「マネー・ボール」で一般作に戻ったと思えば、そん次が本作ですからね。そうそう、間に「ハッピー・フィート2」の声の出演もありましたね。仲良しのマット・デイモンと一緒に(笑)


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hiroが好きなのは

「リバーランス・スルー・イット」

「セブン・イヤーズ・イン・チベット」

「マネー・ボール」かな。


本作は「ジェシー・ジェームスの暗殺」のドミニク監督とのタッグ。観終わった瞬間、雰囲気が似てるなと思ったら、同じ監督でした(笑)。ただ、「ジェシー~」のほうがストーリーとしては面白かったかな。実在の人物をその周囲にいた人の目線で描いた脚本がよかった。

本作は原作モノ。日本ではなじみがない。パンフによると、会話文が多い原作らしい。本作も多い。それも無駄な会話や映像表現が多い。殺し屋同士の会話やフランキーとラッセルの会話…本筋と関係があるセリフは10のうち1か2程度。ある意味原作に忠実と言うことなんでしょうか。

で、長ゼリフの合間に「ズドン!」なんてことがあるから気が抜けない。会話に酔って眠気を誘われているとやられちゃうよ(笑)。


随所に選挙戦当時のオバマ演説が挿入される。時代感とともに、「チェンジ」を標榜する大統領候補に期待する国民の熱気と、社会の底辺に生きる者たちのギリギリの生活を対比している…のだろう。そこが監督の主張を汲み取れる部分だったのですが、太平洋を隔てた島国の国民にはピンとこなかったですね。


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殺し屋ミッキーは何のために出てきたのか(笑)


ジャッキーの顔が知られていることで別の「殺し屋」を外注するのですが、その外注がミッキー(ジェームズ・ガンドルフィーニ) 。彼の存在こそ本筋には無縁。凄腕なはずなのに、いざ来てみると極度のアルコール依存でホテルで酒びたり。病気のことやら女のことやらで説教ぶちまけるは、不満タラタラだわ。依頼している側としては不安になるよな。あげく2人の始末を依頼するはずが「1人にしてくれ」と。ホントむかつくキャラ。演じる役者の魔法使いのような名前にピンときた。「ゼロ・ダーク・サーティ 」のCIA長官ではないですか。嫌な役を嫌な奴として演じきる力量、素晴らしい。


あと一人掘り出しもんはフランキー。刑務所帰りだけど気弱な男ですが、なかなかハンサム。これもまた略歴をチェック。ああ、「アルゴ 」の人質の一人だ。インデペンデント系の役者さんで、今は映画製作にも力を入れている才子らしい。

広告のキャッチか何かで、「セブンを超えるミステリー」だかなんだか。これもやっちゃったね。このキャッチで観に行った人は怒るよ、きっと。これを観て、納得しないまでも怒らずに劇場から出てこれる人は、ブラピ観たさに鑑賞した人だけなんじゃないかな。


…フォローできてないな。



hiroでした。