DVD鑑賞


ジョン・カーター


観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-JC1


公開当時、どうしようかと考えに考え「辞退」した作品。なんでも、ハリウッドでは巨額の赤字を出したことで注目されていたようですが、それはそれで「巨額の赤字を出す作品ってどんなん?」的な興味は魅かれましたね(笑)


黄金の洞窟を探し求めるジョン・カーター(テイラー・キッチュ)は、偶然出くわした不思議な容姿をした男の持っていた機械(?)の力で、見たこともない砂漠の地に「転送」された。言葉を話すサーク族に助けられたジョン。やがて「バルスーム」と呼ばれるその地が、自分たちの知っている火星であることを知る。

バルスームでの二大勢力の衝突に巻き込まれたジョンは、火星の危機、全宇宙の危機を救うために立ち上がる。


ジョージ・ルーカスジェームズ・キャメロンに影響を与えたと言われるエドガー・ライス・バローズの古典小説である「火星」シリーズの「火星のプリンセス」を原作とした、SF冒険ムービー。

ディズニーの生誕110周年記念作品。主演のテイラー・キッチュは、同じ時期に公開されたユニバーサル映画100周年記念作品「バトルシップ」でも主演を務めたお祭り男。キアヌ・リーヴス路線のなかなかのハンサム・ガイです。


正直ちょっと眠かった。「スター・ウォーズ」や「アバター」の原点と言われていますが、結局はその2本に先を越され、そのためどうしても既視感がある。「こっちが元々あるんだもん」と主張したところで、後塵を拝したことは否めない。何度も映画化企画はあったようですが、結局は早いもの勝ちなんでしょうね。

映画化企画がポシャッた理由として、原作の映像がまだ再現できる技術域に達していなかった、というのが挙げられています。なるほど。技術の進歩を待って、ようやく着手した映像…確かに見ごたえはありました。おまけに今回は3D。ここまで待ったら、3Dも活用しないわけにはいかないですよね。


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バルスームの風景は迫力満点。


ストーリーは巻き込まれヒーロー系。「アバタ―」と同じ展開。ただ、バルスームのために立ち上がる動機が薄い。言ってみれば「プリンセスに恋をしたから」なんです。で、そのプリンセス・デジャーを演じたリン・コリンズが黒髪・赤い肌…う~ん「アラジン」? なんかいろんなネタが混ざり合ってます。

…とそこで気づく。これは何の記念映画だったか。そう「ディズニー」。プリンセスがいてアラジンぽくって…そういうことなのかと。それならばそれでロマンス推しでいっちゃえばよかったんでしょうけどね。


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火星のプリンセス・デジャー。

「アラジン」のジャスミンかと…。


この作品で持ってっちゃってたのがウーラー。ジョンになついた、全体的に四角くて大きい、犬のような動物。これがまた、足の速いこと速いこと。ジョンは普通の人間ですが、重力が軽いので、火星に住む人間(?)と比べると強靭な肉体の持ち主になります。得意技がジャンプというシンプルな設定です。で、そのジョンが、いくら遠くまで跳んで行っても、瞬く間に追いついてしまうのがウーラー。ジョンを見つめる表情も愛おしい、作品中随一のキャラクターです。画像がないのが惜しい。


キャストの名前をつらつら眺めてて静止。ウィレム・デフォー? どこにいた? 地球? 火星? あれ、敵キャラか?…いました。最初にジョンを救う、サーク族のアレ。え~! なぜ、アレをデフォーがやる~? 原型ありません。というか、もう1回ちゃんと観たい。ホントにデフォーかどうか。いや、嘘じゃないんだろうけど(笑)


ん~、「タイタンの戦い」「タイタンの逆襲」のときも思ったんだけど、古臭い印象はありました。衣装とかメイク。ふた昔前の「ベン・ハー」「十戒」なんかのスぺクタルっぽい。エリザベス・テイラーとかユル・ブリナーとか出てきそう。狙ったような気配はあるけど、最先端映像とのバランスはいまひとつだったかな。いろいろやりたくて、ごちゃごちゃしたって感じですかね。


全体として「がんばったで賞」狙いの作品かも。
劇場で、しかも3Dで観ていれば、もう少し違った印象だったかもしれませんが(笑)



hiroでした。