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結局ほぼ一睡もできず朝を迎える。

頭は覚醒し続けていて、腹式呼吸を意識しても、ひつじを数えても全く効果なし。途中午前3時頃隣のベッドに急患さんが入ってきて騒々しい。

朝トイレに行くとストーマになってから1番硬い便が袋の1/4位でていた。また便秘なのかと思って怖かったが少し安心できた。それでもまだお腹の張りや軽い痛みは続いている。

 

今日も検査はなく、ただひたすらにフルオロウラシルが徐々に投薬されるのを待つ1日。となりそう。

でも17時間で45%入ったということはこのペースだとあと20時間、合計37時間で終わってしまうんだけど…。46時間のはずなのに、大丈夫?

こんな計算してしまうから考えすぎて「信じるものは救われる」境地になれないのだろうな。

 

今日の担当看護師は明るいNさん。ストーマの扱い方は分かりやすくて確実にできるよう慎重な方法をアドバイスしてくれる。おかげでそのやり方をしていたら、失敗がない。うーん、フェロ時代の同僚なKさんと同じくらい出来る子だな…。

大変な経験をされたけど折り合いをつけながら二児の母として頑張っているんだっけ。

 

今日も主治医とS研修医が回診してくれる。面倒なクランケと家族と思われているかもしれないし、こちらも全幅の信頼を築けずにいるが、今回の経験が後から役に立つ日が必ず来るんですよ、と心の中で呟きながらはなす。

明日土曜日には液体窒素で余計な部分を焼くらしい。

 

昼食も全部食べきる。

今日は特別に他県の郷土料理

 

13時頃にはSさんが来てくれてマッサージ。正確には、ホットタオルで腰とお腹、足裏まで温めてもらう。

その後、色々と話しながらマッサージ。

お腹を重点的にやるのだが、初めてうつ伏せになってマッサージ。背中や腰、ふくらはぎ、足裏までマッサージ。

そうするとかなり硬い便なのに出てくれた。しかも背中の痛みまで軽くなる。

なんだ、痛み止めよりこういう手当が一番効くんじゃないか!

一時間半もこんなに力仕事をしてくれたのに、「まだ何かできませんか?気になることはないですか?」と聞いてくれる。それだけでも嬉しい。

 

M看護師(緩和ケア)ちゃんと患者と同じ目線で話す。

T看護師(外来化学療法)

 

テレビを見ながら少し寝られる。

もしかして、と思いタイマーで自動で切れるようにしてサッカー日本代表戦のテレビ音声を聞きながら、横になる。

寝られた、薬なしで。しかも8時頃から朝3時まで。

吐気も感じず。

 

背中の痛みが少ない事、CVポートの違和感と点滴による痛みがない事などいろいろな要素があるとは分かっていても、それでも尚、昨日のSさんの「手当」が身体とココロを癒してくれたのだと感じる。