1月26日

運命の西間木くんへのヴォーカル入りデモを提出した。

送ったのは2パターン。

ひとつは、リードヴォーカルのみを入れたテイク。

もうひとつは、彼のオーダーを文字通り『好きに』やりきったバックヴォーカル満載のテイク。

 

彼とのメッセージのやりとりはこんな感じだった。

 

H「2パターン送ります!」

 

N『めっちゃ楽しみにしてた!なんだか聴くの緊張する!』

 

H「いやそれは俺のセリフw」

 

ーーー聴いているであろう数分ーーー

運命の瞬間を待つとはこのことだ。

返信がマジで怖い。

なんて感想が来るんだろう。

いまどの辺りを聴いているんだ?

てか想像と違って言葉に詰まっていたならどうしよう…

ヤバイ自分を守るためなのか、想像が悪い方へばかり加速する。



そしてメッセージが返ってきた。

 

N『カッコいい!!良すぎて思わず一時停止した!気になってバックコーラス入りから早速聴いたけどKOされた!想像以上!!』

 

H「やった!!!!」

ここで以前どこでやったかわからんくらいの渾身のガッツポーズとともに、スタジオ部屋で一人小躍りした。

 

N『歌詞のこともめちゃくちゃ考えてコーラス作ってくれたんだろうなって、、感動した!!』

とも。

 

ここでもガッツポーズ&スタジオで小躍り。

 

伝わった。嬉しかった。

言葉でどんなに説明するよりも、真摯に音楽を形にする。

それはきっとどんな詳細に語るよりも多くのものを伝えてくれる。

 

はず。

 

そう信じてやってきたが、間違ってはいなかった。

とともに、自分がいいものを出せたかどうか以上に、自分の出したものを受け止めてくれた西間木くんに感謝の気持ちでいっぱいだった。

 

このあと渾身のヴォーカル全21トラックを送り、数回の編集のアイディアのやりとりをしつつ、僕が直接行う作業は完了した。

 

そして、

 

3月1日

『Sugar』はDLとサブスクで一斉にリリースとなった。

 

 

ちなみに西間木くんは僕の作業以降も、壮絶に大変な作業を一人で担ってくれた。

MIX & マスタリング(音響調整)、タイトル決定、アートワーク作成、リリース手続きetc...

 

僕のチャプターは#5で終わるが、もしも彼の工程をまとめたなら本になるボリュームじゃないだろうか。

各工程の終盤にはいつも連絡をくれて、最終案決定の相談をわちゃわちゃするのが楽しかった。

あたらめて彼の音楽家としての実力はもちろんのこと、それ以上にその人柄と情熱に心からのリスペクトを送りたい。

彼の記念すべきソロ名義での作品に関われたことを、光栄に思う。

素晴らしい機会をくれた西間木くん、どうもありがとう。

 

Sugarを聴いてくださった皆様。

賛同してくれてどうもありがとうございます!

もし楽曲を気に入ってくださったなら、西間木くんをいっぱい褒めてあげてくださいw

ぜひ言葉で!わかりやすい形で!何度でも!

お願いしますよ!色々なものが報われますからw

 

最後に。

被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。

拙い言葉の代わりに、僕らだからできることを、音楽に詰め込んだつもりです。

今はまだ音楽を楽しめるような状況にないかもしれないけれど、いつの日かこの曲が現地の誰かの耳に届いて、ほんのわずかでも心に優しい風が吹いたなら嬉しいです。

そして、綺麗事ばかりでは進まないこの先に、賛同してくれた全ての方々の思いが届くその日を、心待ちにしています。

 

心優しい皆様に、良いことがたくさん訪れますように。

 

阿部 仁則

 

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