冒頭から声を大にして言いたい事がある。このドラマのイ・ドンウクが美し過ぎるのだ。前からイケメンで高身長だとは思っていたが、完璧な美しさでこの世のものではない九尾狐〈クミホ〉を体現している事に衝撃を受けた。「トッケビ」では死神、「他人は地獄だ」では不気味な歯科医などおよそ人間臭い役とは無縁だ。しかし一途に一人の女性を600年もの間愛し続けるイ・ヨンを演じ、愛に悩み苦しむ姿がひたすら美しい。
ところで相手役は最近「この恋は不可抗力」にも出演しているチョ・ボア。そして「この恋は不可抗力」で共演中のロウンも過去のどのドラマよりも美しく見えて驚いた私。チョ・ボアが何らかの影響を及ぼしているのだろうか?
1999年狐峠で起こった交通事故により両親の遺体が消えて一人生き残ったナム・ジア(チョ・ボア)。ジアは何としても両親を探そうと決心。大人になってテレビ局に就職し、ミステリーを追う「都市伝説を探して」のプロデューサーとなった。
そんな時狐の毛を残して花嫁が失踪したと言う事件を聞きつけ結婚式場へ向かったジア。そこへ晴れているのに刺繍のついた赤い傘を持った背の高い男を見かける。どこかで見たような気がするジア。
赤い傘を持った男が9歳のジアを助けてくれた九尾狐のイ・ヨン(イ・ドンウク)と知り、彼を追いかけて行く。一方ヨンはジアが死んだ初恋の女性アウムに似ている事が気になる。ジアは狐峠に向かうと、ヨンに遭遇する。事故の時側にいたヨンに両親を探す為に協力を仰ぐジア。
ある島で白骨死体が何体も発見され、それを取材しようとヨンと共に島へ行ったジアだが、その島には彼女の両親もいた事を知る。
この島では不可解な事件が定期的に起き、漁師が謎の死を遂げた事を知ってヨンは不安を募らせた。
そんな時ヨンの異母弟のイ・ラン(キム・ボム)がジアの前に姿を表し、両親の事を教えてやると言うがジアはそれを断った。だがランと密約を交わした島の巫女が突然ジアに襲いかかり、危ない所でヨンに助けられる。
島で怪しげな何かが誕生したと知ったヨンはジアを守ろうとするが、巫女を殺した罪でヨンは地獄に送られてしまった。ジアはヨンを心配しながらも不安が募る。そんな彼女に魔除けの道具を渡したヨン。
数日後同僚の葬式に参加したジアは再びランが現れて魔除けの道具を破壊してしまう。そこでジアは自分の命を狙う亡霊たちに襲われた。そして地獄から戻ったヨンに救われる。ヨンはジアに会ううちに彼女がアウムの生まれ変わりだと確信した。ジアは何度も命の危機を救ってくれたヨンに惹かれていく。しかしヨンはジアにアウムのこと話さなかった。
民俗村を訪ねたヨンとジア。ヨンは韓服を着たジアを見てアウムを思い出し、思わずキスをしてしまう。
ヨンは初恋の女性アウムとの悲劇を呼び起こしたイムギ(蛟竜)の一部がジアの体の中にいる事を知って衝撃を受ける。そんな時ジアは同僚と共にTV会社の社長(オム。ヒョソプ)宅に招かれる。不審な物音を聞いたジアは2階に上がると廊下に剥がれたネイルを発見。しかし社長が現れ、2階には行かないようにと言われてしまう。
ランから送られた前世が見える眼鏡を掛け、前世でヨンに殺された事を知ったジアはヨンと距離を置こうとする。そこへ青汁を売る怪しい中年女が来てジアはいきなり子供の頃事故に遭った狐峠に連れて行かれた。
一方ランも同じ中年女に会い、子供の頃命を狙われた餓鬼の森にタイムスリップした。ヨンはランとジアが危険な目に遭っていると妖怪オドゥクシニから聞いたが、助けに行けるのはどちらか一人のみ。
悩んだ末ヨンはランを助けに餓鬼の森へ向かった。
ランはヨンに何度も命を救われているが、ヨンに殺されかけた事があり今も根に持っていて素直になれない。
一方ジアは両親と再会し、両親と過ごす幸せに浸っていた。しかしそれは幻想の世界であって現実ではないのだ。ふとヨンの言葉を思い出したジアは現実世界に戻って来た。
夢の世界に閉じ込められていたヨンはオドゥクシニを剣で斬理、夢から覚めたヨンはジアと再会する。ランは獣医のシンジュ(ファンヒ)から傷ついた体の手当をしてもらっていた。ユリに泣きながら頼まれたシンジュは断れない。そしてイムギ(イ・テリ)の正体を知っているランはヨンに伝えようとするが、イムギを匿っているTV局の社長にヨンの体を差し出せと脅かされる。
そんなある日、工事現場から遺体が見つかったと知らせを受けたジアは取材に行くが、遺体のネイルを見て驚く。社長の家に落ちていたネイルと同じだったからだ。
両親を連れ去ったのがTV局の社長と知りったジアだが、親を返す代わりにヨンの体差し出すように言われる。一方ランは契約の関係で社長と結託することになった。ランに呼び出されたヨンは睡眠薬を飲まされて気を失い、イムギに体を奪われそうになるがジアにより助けられる。
気を失っていたヨンは姿を変えたヨンだった。とりあえずヨンを連れて来たランは社長との契約を成立させる事になった。ジアは両親を社長の元から奪い返す事に成功。
ところがイムギに心を操られたユリによってランは大怪我を負わされ意識を失った。我に返ったユリは泣いてランにすがる。
社長に聞いてイムギを倒すヨンだが、手応えはない。実はイムギはこの瞬間ジアの体内にいたのだ。たちまちジアの顔に鱗が出て来た。
ジアの体内にいるイムギがヨンの胸を刺す。
三途の川の門番・奪衣婆はジアの寿命を短くして災いが起こらぬように名簿に手を加えようとする。ヨンは以前民俗村で会った占い師が持っている衣領剣を使って、ジアの中のイムギを斬ろうとした瞬間ジアの中にいたイムギが鱗を飲ませようとする。だが一旦ヨンは鱗を飲んだふりをして吐き出す。
イムギを怒らせた事で謎の伝染病が瞬く間に広がり、多くの死者が出た。奪衣婆が名簿を書き換えた事でジアの身に危険が迫る。そしてジアの命を救うため奪衣婆に助けを求めるヨンだが、奪衣婆は救う手立てはないと言い張った。
ヨンは覚悟を決めてイムギに三途の川の主の座を提案するが、ヨンの嘘を見破ったイムギは三途の川の主の座を手にした後はジアと世界を自分のものにしようと企んでいた。
イムギと三途の川に飛び込もうと決意していたヨンはジアと最初で最後のデートを楽しんだ。
そして奪衣婆から二人が命を失くさずにイムギを倒す方法があると電話が来てイムギを倒す剣があると言わ渡されるが、状況は急変する。初めからジアを渡す気がないイムギは彼女の意識を奪ってしまう。ヨンは鱗を飲み込んでイムギの存在を自分の体内に宿してイムギを捕まえる。そしてランがイムギの体を剣で刺すとヨンの体も貫かれて二人は三途の川へ落ちて行った。
ヨンは身を以って疫病を集結させ、街は以前の平静さを取り戻したが、ヨンに関わった人々は落ち込んでいた。そんな中ジアはヨンの思い出を記録に残そうと、カメラを回して縁のあった人々に思い出を語ってもらった。
しかしヨンを転生させる方法を見つけたジア。だがヨンを転生させるには誰かの命が必要だった。ランは自分の命を差し出すと言い、この世を去った。
ある雨の日、見慣れた赤い傘がジアの元へ。ジアは雨の中、必死でヨンを探すと横断歩道の向こう側に立っているヨンを見つけた。
「なぜ来てくれないの?」と言うジアにヨンはこう言った。「前の俺とは違う。空も飛べないし高い所から落ちたお前を助けることもできない。何の役にも立たないんだ」そんなヨンを抱きしめるジア。「そんなことはどうでもいいの」
どんな場面でも美しくカッコいいイ・ドンウクに見惚れてしまった。どの衣装も「お似合い」。いちいち素敵なのである。私は推しの俳優が別にいるが、この「九尾狐伝」のイ・ドンウクは別格だ。
勿論ストーリーもファンタジーなのだが良かったし、何と言ってもスタジオドラゴンと私の好きなtvNだからハズレではなかった。
お久しぶりのキム・ボムも素敵だったし、イムギを演じたイ・テリもイケメンだ。