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我に返ると 六十路

考えると 1年間をたったの60回、60回しか生きてなかったし。
あーもったいないもったいない。もっと面白い事探さなきゃわははは

 
 
 

子供の学習時間を増やせる?

気になるコラムを見つけたので掲載させていただきます

 

 テレビやゲームをやめさせるだけでは、子どもの学習時間はほとんど増えない

という分析結果が明らかになった。

大事なのは、親や祖父母など周りの年長者が学習に積極的に関わり、サポートすること。

伴走者がいることで、子どもの学習意欲はグンと増すのだ。

※本稿は、シリーズ36万部を突破した中室牧子氏のベストセラー

『「学力」の経済学』(ディスカヴァー携書)の一部を抜粋・編集したものです。


● テレビやゲームをやめさせても 学習時間はほとんど増えない

 私たちの分析(※)によると、テレビやゲームが子どもの肥満や問題行動、

学習時間に与える影響は小さいことがわかりました。

 ただし、たしかにテレビやゲームと、子どもの学習時間の間には

負の因果関係があることが示されています。

この意味では、テレビやゲームをやめさせれば、

子どもの学習時間は増えるというのは間違いではないのです。

しかし、問題はその大きさです。

残念ながら、1時間テレビやゲームをやめさせたとしても、

男子については最大1.86分、女子については最大2.70分、

学習時間が増加するにすぎないことが明らかになりました。



 テレビやゲームの時間を制限しても、

子どもは自動的に机に向かって勉強するようにはなりません。

子どもが勉強に取り組む姿勢が変わらないのに、

テレビやゲームの時間を制限したら、たぶんそれに類似する他のこと

――スマホでチャットをする、

あるいはインターネットで動画を観るなど

――に時間を費やすだけです。

※著者は、学習院大学の乾教授らとともに、

テレビゲームが子どもの学習時間に与える影響を明らかにする研究を実施。

この研究では、厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査」

という2001年1月と7月の第2週に日本で生まれた子ども約5万3000人を

10年以上追跡している統計調査が用いられた。

*この研究で用いられた因果関係を明らかにする実験以外の方法は「操作変数法」という。

 

● 1日1時間のテレビやゲームはOK 2時間超で発達への悪影響が急増

 少なくとも、子どもを勉強させるために

テレビやゲームの時間を制限するのは、あまり有効な方法とはいえないのです。

テレビとゲームが学習時間にもたらす因果効果が小さいのは事実です。

ただし、これは「テレビやゲームを無制限に観せても問題ない」

ことを意味しているのではありません。

 私たちの研究では、

テレビ視聴やゲーム使用の時間が長くなりすぎると、

子どもの発達や学習への悪影響が飛躍的に大きくなることが示されています。

 それでは、どれくらいのテレビ視聴やゲーム使用だったら無害なのでしょうか。

私たちの推計によると、

1日に1時間程度のテレビ視聴やゲーム使用が子どもの発達に与える影響は、

まったくテレビを観ない・ゲームをしないのと変わらないことが示されています。

一方、1日2時間を超えると、

子どもの発達や学習時間への負の影響が

飛躍的に大きくなることも明らかになっています。

 子どもが、1日1時間程度、

テレビを観たりゲームをしたりすることで

息抜きをすることに罪悪感を持つ必要はありません。

 「テレビやゲームは有害だ」というのは、

その昔「ロックンロールを聞くと不良になる」といわれたのと同様、

単に人々の直感的な思い込みを強く反映した時代遅れのドグマにすぎないのです。

● 親が勉強を見守ることが効果的 同性の親の役割は特に大きい

 テレビやゲームをやめさせることにほとんど意味がないならば、

子どもの学習時間を増やすためには、

何をすればよいのでしょうか。

 私たちの研究では、小学校低学年の子どもを持つ親が

家庭での学習にどのようにかかわっているかを、

 ・勉強をしたか確認している
 ・勉強を横について見ている
 ・勉強する時間を決めて守らせている
 ・勉強するように言っている

 の4つの項目において

親自身の自己評価をもとに2点満点で点数化しました。

 項目は4つあるので、最高点は8点、最低点は0点となります。

その結果は、母親は平均点が5.89、父親は平均点が2.69となり、

母親はかなり積極的に子どもの学習にかかわっている一方、

父親はそうでもないことがみてとれます。

 そして、その父母それぞれのかかわり方が、

どの程度子どもの学習時間の増加に貢献しているのかについて、

面白いことがわかりました(※)。

※この推計においては、家族構成や親の年収、

通塾の有無などに加え、遺伝などの観察できない要因が

子どもの学習時間に与える他の要因を取り除いている。


 (1)お手軽なものに効果はない

 まず、父母ともに「勉強するように言う」のはあまり効果がありません。

むしろ母親が娘に対して「勉強するように言う」のは逆効果になっています。

 「勉強するように言う」のは親としても簡単なのですが、

この声かけの効果は低く、ときには逆効果になります。

エネルギーの無駄遣いなので、やめたほうがよいでしょう。

逆に、「勉強を見ている」または「勉強する時間を決めて守らせている」

という、親が自分の時間を何らかの形で犠牲にせざるを得ないような

手間暇のかかるかかわりというのは、

かなり効果が高いことも明らかになりました。

 (2)男の子なら父親が、女の子なら母親がかかわるとよい

 家庭での学習へのかかわり方は母親に比べて低い父親ですが、

世の中のお父さんたちは決して自分の役割を侮ってはいけません。

なぜなら、子どもと同性の親のかかわりの効果は高く、

とくに男の子にとって父親が果たす役割は重要だからです。

● 同性の教師と生徒の組み合わせが 学習の支援にはより効果的

 最近の研究でも、とくに苦手教科の克服には、

同性同士の教師と生徒の組み合わせのほうが有効であるなど、

類似の知見が得られているものがあります

 ここまで読んで、うんざりしたご両親も多いかもしれません。

 「子育てとは、なんて手間暇のかかることなのか。

『テレビを観るのをやめなさい』とか『勉強しなさい』

というだけではダメで、横について勉強を見たり、

勉強する時間を決めて守らせないといけないなんて」と。

 しかも最近では共働きの世帯も多く、

子どもの学習にかかわる時間が十分に取れない方も少なくありません。

 しかし、ここで朗報があります。

実は、私たちの研究では、祖父母や兄姉、あるいは親戚などの

「その他の同居者」が、子どもの横について勉強を見たり、

勉強する時間を決めて守らせていても、

親とあまり変わらない効果が見込めることがわかっているのです。



 2000年にノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大のヘックマン教授は、インタビューで次のように答えています。「親自身が働いていたりして思うように時間を割けなければ、できる限り時間を割きながらも、部分的に何らかの『助っ人』を頼んで、時間不足を補えばいいのです。かえって親の力量では与えられないような刺激を与えることにもなり、それは本人にも、社会にも良いことでしょう」(日経ビジネスオンライン、2014年11月17日)

 すべてを親が抱え込む必要はありません。困ったときは、学校や塾、家庭教師の先生なども含む身近な人に頼ってよいのではないかと、私は思います。

ダイヤモンド・オンライン より

 

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