野上洋樹 「heartandsoul0912」

野上洋樹 「heartandsoul0912」

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キャナルシティ博多のユナイテッドシネマで観賞。3Dではなく、2Dで観ました。

前評判が五分五分だったので、余計な期待はしていませんでしたが、中々の良作でした。

バズ・ラーマンの世界観を、十二分に堪能できました!ロミオ+ジュリエットの世界が、更にスケールアップした感じ。
映像がキラキラしてました。古典をここまでデフォルメした演出は、正解でした。普通の演出で1920年代を描いた場合、古臭さくなってしまっただろう。過去の作品は、そういった点で退屈に見えてしまった。

ディカプリオのギャツビーは、良かったです!
大富豪で紳士に繕っているけど、野生味や戸惑い、人間的な弱さを垣間見せる、そのギャップの表現に、卓越した演技力を感じました。
何と言っても、ディカプリオの顔からは、一人の女性を愛し抜こうとする一途さが見える!
ブラッド・ピットだったら、女性にモテまくりそうな印象を受けたかもしれない。

ヒロインを努めた、キャリー・マリガン!
美しさと可愛らしさを兼ね備え、豪華な衣装も似合ってて、適役でした。
特に、目で訴えかけるものが強い!女性ならではの繊細な感情の動きを、目と細かな表情で表現していました。今作で一番演技が目立っていました。

ロミジュリでのディカプリオとクレア・デーンズを、映画史上最高の美男美女カップルと思っていましたが、今作の二人も、負けず劣らずのベストカップル。
再会を果たすシーンでの、視線を通わせた二人の表情の美しさといったら!

物語の語り部である人物を演じたトビー・マグワイヤは、スパイダーマンにしか見えませんでした(泣)
好きな役者さんで、演技も良いんだけど、似たような役が多いですね。
やっぱり、スパイダーマンでした。

惜しい点は、ラストでヒロインの心情を表す表現が薄かったこと。
彼女が、ギャツビーに対してどういう感情を抱いたのか、その表現があるかないかで、観賞後の余韻は違ったのだろう。
観客に想像を委ねているとしても、そこは観る人の人生経験によって違ってくるだろう。
似たような経験がある人は、肯定的に彼女を見るだろうが、何も考えずにラストの流れを受け止めた場合、彼女の選択から性格まで、全てが最悪に見えることだろう。

詰めの甘さを感じた。

あと、表情をじっくり見せるとこは、しっかり見せて欲しかった。カットが早い気がしました。

映像綺麗で、音楽のセンスも素晴らしいのですが、ヒロインの心情を読めるかどうか、そこが鍵でしょう。