父のことを思い出さないようにしている。思い出せば泣きそうになるから。


母は毒親だったのだと思う。

悪い人ではないけど、母として甘えられたことがなかった。就職して帰省して洋服をねだったことがある。却下された。すごいキツイ言い方で。

子供達が小さい頃、助けてもらったが いつも顔色を伺っていたように思う。


父だけが、構えなくて話が出来た。そのまま話を聞いてくれたから。

ある時から、お正月とお盆は帰ってはいけないことになった。お盆は暑いから疲れるので、お正月はいろいろ面倒くさいから帰らないでと。

父にだけ会いたくて、年に二回は帰るようにした。お土産を持って。

いらない、父は意地汚い。お菓子を全部食べてしまうと言われた。船橋屋のお菓子を買って行った時は、お父さんも残したよ。とまるで失敗したことを喜ぶようなセリフ。

悪気はない。

自分の考え方だけが正しく、マウントをとらないと気がすまない。


父が亡くなって、心の拠り所が無くなってしまった。

これからどうして行けば良いのか?途方にくれてる。


父には可哀想だが、一年を経たずに亡くなって良かった。喋れないままで。父が回復し喋れるようになって帰りたいと言ったら、無理だと却下しただろう。そうなれば又自殺しようとしたかもしれない。

亡くなる前日にお見舞いに行けて、もう頑張らなくて良いんだよ、と伝えられた。

父は安心したみたいだ。ゆっくり目を閉じた。


でも、出来ることは無かったか、後悔ばかりだ。

せめてお葬式に叔父さんに参列してもらいたかった。