大好きな近藤さんの本。

今回も一気読み。

人の善意や、悪意が微妙に散りばめられていて、

上手な作家さんだと思う。

最近の作品に、見えない差別という作品が必ず一つ入っているように思う。


この前読んだシャルロットシリーズにも、旅するカフェシリーズにもだ。


この本では、鶏肉料理の話しがそうだ。

コックさんをしていた女性が結婚して家庭に入り、子供が生まれ大きくなっていく。


コックさんだから、料理は美味しいに決まってるし、凝っているものも作れるのは当たり前だ。

賢い人なんだろう家事もプロ級だ。


でも、それが当たり前で 出来ない人を馬鹿にし始めたら、馬鹿にする人が自分の子供だったり、夫だとしたら、どうだろう。


努力をして、力を身につけたのは、母親であって夫でも、子供達でも無い。

母親への感謝と、尊敬、出来ない人への許し、我慢が無ければ、与えてくれる夢の世界でしか生きていけなくなる。

それに気づいた母親は、手を抜き始める。シチューは手作りのルーでは無く、市販のルーになり、完璧に片付けられた部屋は、少し散らかっている家になる。

与えられるのが、当たり前になっていた夫とは喧嘩するようになり、子供が大人になるのを待って離婚という結果になる。というお話だ。


自分の力で作れるものしか、望むべきでは無いし、誰か助けてくれるから今の幸せがあるのに、それが無い人をさげずむのは間違いだと、この本は教えてくれる。